弘前大学技術:多層配線の信頼性評価方法:K23-014
エレクトロマイグレーション損傷を高精度に評価
電子デバイスの高集積化に伴い、回路に用いられる金属配線の高温化及び電流の高密度化が進んでいる。そこで問題となるのが、金属疲労によるエレクトロマイグレーション(EM)損傷で、断線故障の恐れがある。そのため、配線の信頼性を評価することが重要である。 従来の信頼性評価法に経験式(Blackの式)等があるが、配線構造ごとの試験が必要で、評価精度にも課題があった。ビア接続を有する多層配線では、EM損傷の閾電流密度が存在するため、従来、閾電流密度の評価研究が行われてきた。しかし、ボイドが発生・成長し、断線に至るEM損傷過程の評価には至っておらず、精度の高い評価法が求められていた。 上記課題を解決するために、高精度かつ簡便に配線寿命や許容電流を評価する手法を開発した。本発明ではEM損傷を支配するパラメータを特定し、配線内部の原子濃度分布のシミュレーションが可能である。また、本手法を活用することで、閾電流密度を向上させる効果的なリザーバ構造の設計も可能となった。
- 企業:株式会社東北テクノアーチ
- 価格:応相談