Vol.128 下水処理における、好気性微生物と嫌気性微生物とは?

下水処理について調べてゆくと、「好気性微生物」,「嫌気性微生物」が出てきますよね。過去には軽く触れた程度でしたが、もう少し深く掘り下げてみたいと思います。
好気性微生物は、酸素がある環境下で生育する微生物です。細胞の呼吸過程の中で、糖や脂質のような物質を酸化してエネルギーを得るために、酸素を利用します。太古の昔、地球上に藻類が誕生し、大気中に酸素が増加してことによって誕生したとも考えられています。特徴としては、空気のある場所を好みます。
嫌気性微生物は、酸素があると生育できない微生物であり、増殖も酸素を必要としません。酸素存在下で酸素を利用できる通性嫌気性生物と、大気
レベルの濃度の酸素を暴露することで死滅する偏性嫌気性生物に分けられます。酸素を利用することは不可ですが、大気中でも生存に影響が無い生物は、耐酸素性細菌などとも呼ばれているようです。特徴としては、空気(酸素)のある場所を嫌います。

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下水に含まれる成分は、大半が有機物なのです。有機物は腐敗し、異臭や腐食性ガスを発生させます。そのため各家庭に通じた下水管きょを通じて下流の処理場に収集されます。下水処理では、下水に含まれる有機物をエネルギー源とする様々な微生物が活躍しており、微生物の働きで,有機物は細かく分解され、様々なガスに形を変えながら徐々に浄化されていきます。