国の一律排水基準と、都道府県の上乗せ基準。有害物質と生活環境項目の違いや、基準がかかる条件を解説します。
排水基準は、水質汚濁防止法にもとづき、工場や事業場から川・湖・海などの公共用水域に出す水の汚れについて、環境省令(排水基準を定める省令)で定めた許容限度です。適合しているかは、特定事業場の排水口で判断されます。工場内の工程ごとの水ではなく、外へ出る地点の水質が問われる点を押さえておきましょう。 ■基準は2つの表に分かれる? 1.有害物質:カドミウム、鉛、六価クロム、トリクロロエチレンなど 2.生活環境項目:pH、BOD、COD、SS、油分、銅、亜鉛、大腸菌数、窒素、りんなど 有害物質の表には、アルキル水銀化合物のように「検出されないこと」と定められた項目もあります。国が定めるこの基準は一般に一律排水基準と呼ばれ、環境省のページでは一般排水基準と表記されています。 ■どの事業場にかかる? 対象は、法律で定める特定施設を設置した工場・事業場(特定事業場)です。国の基準では、生活環境項目の表は1日の平均的な排水量が50立方m以上の事業場に適用されるのに対し、有害物質の表にはこうした排水量の条件がありません。まずはお気軽にご相談ください。
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■川か海かで値が変わる? 同じ省令では、流す先によって値や適用の範囲が分かれる項目があります。 1.ほう素:海域以外10mg/L、海域230mg/L 2.ふっ素:海域以外8mg/L、海域15mg/L 3.アンモニア等:アンモニア性窒素に0.4を掛けた値、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素の合計で100mg/L 4.窒素・りん:環境大臣が定める湖沼・海域と、そこに流れ込む水域に排出する場合に限って適用 ■最大値と日間平均 BODやSSなどには、最大値とあわせて日間平均も定められています。日間平均は、1日の排出水の平均的な汚染状態です。 ■最近の改正は? 六価クロム化合物の基準は令和6年4月から0.2mg/Lに改められ、電気めっき業には0.5mg/Lの暫定排水基準が3年間適用されます。また令和7年4月からは、大腸菌群数が大腸菌数に改められ、許容限度は日間平均800CFU/mLになりました。基準値は見直されることがあるため、最新の省令で確かめましょう。省令の附則では、このように業種を限った暫定的な基準が設けられることがあります。
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■上乗せ基準とは? 水質汚濁防止法では、国の基準だけでは人の健康の保護や生活環境の保全に十分でないと認められる区域について、都道府県が条例で、より厳しい排水基準を設けられます。これが上乗せ基準で、その区域では一律排水基準に代えて適用されます。 ■上乗せの程度は政令で 政令では、上乗せ基準は水質環境基準を維持するために必要かつ十分な程度と定めています。 ■50立方m未満でも対象になる? 条例で、基準を適用する排水量の下限を国より小さくしている都道府県もあります。これを裾下げといいます。また法律は、国の基準にない項目や特定事業場以外の事業場について、地方公共団体が条例で規制を定めることを妨げないとしています。 ■総量規制はどう違う? 東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の指定地域では、濃度の基準とは別に、汚濁負荷量についての総量規制基準もかかります。 ■排水処理設備の点検と測定装置のレンタル トリイでは、排水処理設備の点検や、COD・全窒素・全りん測定装置のレンタルのご相談実績がございます。まずはお気軽にご相談ください。
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