分子の利き手を見分けて分離する技術の開発
キーワード: 有機合成化学 キラル化学 光学分割 有機結晶 超分子化学 液晶 ゲル
人間に右利きと左利きという利き手があるように、分子の世界にも右手型と左手型の分子(エナンチオマー)が存在します。食品や医薬品、香料などの用途において、この左右の分子は全く異なる作用を示すことがあるため、混合物をそれぞれのエナンチオマーに分離する技術(光学分割)が重要になります。光学分割の技術そのものは古くから知られていますが、その系統的な研究は世界でも多くありません。 そこで私たちは光学分割をより使いやすい技術にするために研究しています。例えば、従来の方法では左右どちらか一方の分子しかうまく得られないという問題がありましたが、使用する溶媒を変えるだけで、両方のエナンチオマーが得られる方法を見つけました。その他にも、これまで分離が難しかった化合物を安価に分離できるようにする方法の開発にも取り組んでおり、分離効率・汎用性・経済性を兼ね備えた方法の開発を目指して研究を進めています。
- 企業:埼玉大学 オープンイノベーションセンター
- 価格:応相談