【分析事例】ウイスキーの多変量解析(主成分分析)による香気評価
ウイスキーの香気成分を多変量解析(主成分分析)により評価した事例をご紹介します。
【分析試料】銘柄の異なるウイスキー9種(A~I) 【分析方法】希釈した試料をダイナミックヘッドスペース(DHS)-GC/MS分析に供しました。得られたクロマトグラム(GC/MS-TIC)のピークをデコンボリューション(演算処理)した後、香気成分データベースの自動一斉検索(アロマサーチ)を用いて香気成分を同定しました。 同定した香気成分のうち、3回の繰り返し測定においてばらつきが所定の範囲内であった成分に対して多変量解析(主成分分析)を実施しました。 【分析結果】 多変量解析(主成分分析)の結果、試料間の差異を示すスコアプロットに、試料間の差異に起因している成分を示すローディングプロットに示します。 スコアプロットでは、本手法でウイスキーの種類が大別されることが分かりました。ローディングプロットでは、ピート由来の複雑で深い香りを有するアイラ種に特徴的なフェノール系化合物が含まれていることが確認できました。
