【基礎知識】CMP用語集 「加工変質層」(damaged layer) - 2

★加工変質層(damaged layer) - 2
一般的には加工法、加工条件などによって異なり、それぞれに応じた加工変質層が多数発表されている。シリコンウェーハの加工工程をみるとダイヤモンド砥石による円筒研削やウェーハ切断、両面ラッピングといった粗面加工と、そのあとの鏡面加工のポリシングとでは加工変質層の規模や構造がかなり異なる。半導体デバイス用のシリコンウェーハは、高純度、高品質という点では最も優れた人工材料である。シリコン原子が三次元的に所定の位置に正確に配列しており、ウェーハ形状に加工しても表面まで原子の正確な配列が要求される。
しかし、現実には、鏡面加工のポリシングで研磨パッド面の凸部が擦るだけでも原子配列が数層にわたって乱れる。研磨終了時にウェーハをパッド面から滑らせてとりあげるだけでも同様な欠陥が発生する場合がある。もちろん、ウェーハ面に指先でわずかに擦るあるいは指紋が付く程度の接触だけでも欠陥になる。このようなウェーハ表面の原子1~数層の乱れを検出することは困難を極めるのが普通である。

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