Slope面出し加工された有機多層構造試料のTOF-SIMS成分分析
XPSで4層の異なる有機化合物(或いは有機金属錯体)で形成されていると推定された有機EL素子(図1)について、TOF-SIMS分析を行いました。多層構造試料についてはスパッタを併用した深さ方向分析も行われますが、今回は構成成分の結合を壊さずに測定するために、Slope面を作製して各層を露出させました。Alq3、 NPD、 CuPcと推定される分子量関連イオン・フラグメントイオンが得られ、Slope面のTOFSIMS分析が有機多層膜の成分分析手法として有効な手段であることが確認されました。