高速送液が可能なモノリス構造の新規高通水性分離剤。前処理、濃縮剤に最適!
熱可塑性の汎用ポリマー(ポリエチレン・ポリ酢酸ビニル共重合体:EVA)を初めてクロマトグラフィー用の新規媒体としました。スポンジの様に柔らかい素材で、数十ミクロンの貫通孔を持つため、通液性に優れたモノリス分離剤です。スポンジモノリスは平面的な分子の保持が大きく、そのユニークな分離特性等を活かしたアプリケーションへの適用が期待されます。また、EVAスポンジモノリの酢酸ビニル部分を加水分解することで、表面に水酸基を生成させ、化学修飾を行い、機能性分離剤とすることも可能です。 期待される応用、用途 逆相、イオン交換モードのタンパク分離用媒体としての応用が期待できます。特にタンパク精製用として、イオン交換やアフィニティー機能を持つスポンジモノリスは低価格・高通水性を保有した代用分離媒体となり得ます。さらにスポンジモノリスはハイブリッド化(水に不溶の機能性材料を混練時に添加)によって負荷量の向上と選択性の付与も可能です。
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基本情報
分離剤としての長所) •高速通液可能な柔軟素材:通常10-50μmの大きな連通孔を持つ。 •低コスト:汎用材料であり、入手が容易でスケールアップにも対応しやすい。 •成形性に優れる:自由な形状に加工でき、カラム化が容易。(シート、ロール、ペレット状等) •ハイブリッド化:樹脂内への機能性固体の固定化が可能。(粒子、繊維状高分子、カーボン等) •表面修飾が可能:機能性リガンド、イオン交換基の導入が可能。 •大口径連通孔:巨大分子分離への応用。(タンパク精製、細胞分離、アフィニティー等) •生体試料との相性が良い:不可逆吸着が少ない。 •立体選択性が高い:平面形状分子を優先的に保持する。 •柔軟性を活かした用途:試料のオンサイト濃縮・輸送や圧縮による強制溶出が可能。 短所) •分離効率が低い:60-100μmのシリカ充てん剤に相当する性能。(低分子よりも高分子試料の分離に適する) •使用制限:温度Max70℃まで、非水系溶媒に溶解する場合がある。(メタノール、アセトニトリル等は可) •負荷量が小さい:表面積が小さく、メソポアをほとんど持たないため保持容量は小さい。(改善可能)
価格帯
1万円 ~ 10万円
納期
用途/実績例
クロマトグラフィー用分離剤、カラム、前処理カラム
企業情報
株式会社ケムコは、HPLCカラムメーカーとしての30年以上の経験を活かし、分離媒体の新規開発や分離関連サービスを提供し、ラボ支援を行う会社です。