プレス抜きに耐える薄物のプラスチック板!電気絶縁性、耐熱性、機械的強度、耐薬品性に優れたFRP材料!
〇パンチング加工 材料を金型の雄型(パンチ)と雌型(ダイ)の間に挟んだあと、プレス機で打ち抜き、所定の形状を持った製品や部品を得る、という加工法です。材料に切削加工を施すのに比べ、短時間での量産が効くというメリットがありますので、薄物の製品や部品の多くは、この加工法で生産されています。 〇熱硬化性樹脂積層板 利昌工業がご提供するパンチング加工用の薄物プラスチック板は、JIS規格で「熱硬化性樹脂積層板」といいます。 紙や布あるいはガラス布に、熱硬化性であるフェノール樹脂やエポキシ樹脂を含浸・半硬化させた基材(プリプレグといいます)を所定の枚数に重ね、これに高温をかけながら高圧でプレスして作ります。 熱可塑性樹脂を押し出したり、型に流したりして作るプラスチック板とは異なり、繊維質の基材で強化されたFRP(Fiber Reinforced Plastic)ですので機械的強度に優れ、パンチング加工に耐えます。 〇コストダウンや生産の効率化に そこで、プレス抜きに耐えるプラスチック板があることを、今一度ご承知いただき、これをコストダウンや生産の効率化にご検討いただきたく、ご案内申し上げます。
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基本情報
〇特長 代表的な品番である薄物の紙基材フェノール樹脂積層板、PS-1131の特長は下記の通りです。 ☆厚さ1mmの試験片の曲げ強度は140メガパスカルです。(JIS K 6911) ☆材料1mmあたりの絶縁耐力は10,000ボルトです。(JIS K 6911) ☆耐熱温度は120℃です。 ☆油、溶剤、酸など、耐薬品性に優れます。 ☆打ち抜き加工性に優れます。 このほか、エポキシ樹脂をベースにした板は、さらに耐熱性に優れ、あるいは、布を基材にした板は、耐衝撃性に優れるなど、様々な特長があり、用途に応じてお選びいただけます。 〇パンチングの温度 熱硬化性樹脂積層板(薄板)にパンチング加工を施す際は、これに熱を加え柔らかくしてから行います。この加熱温度は製品ごとに異なりますので利昌工業ではおおむね下記のように分類してご案内しております。 ホットパンチ … 100℃前後 セミコールドパンチ … 60℃~90℃ コールドパンチ … 常温(25℃前後) 〇パンチング加工性 外形や貫通穴など、工業用途の部品であれば、大概の形状をパンチング加工で得ることができます。
価格帯
納期
用途/実績例
熱硬化性樹脂積層板(薄板)は様々な形状をした部品にパンチング加工され、金属では不都合な箇所、すなわち電気絶縁、防錆、あるいは磁化対策が必要な箇所などに取り付けられます。 製品の低価格化にともない、多くの場面で安価な樹脂成型品に取って代わられました。しかし熱硬化性樹脂積層板の特長である、絶縁信頼性や機械的強度、あるいは耐薬品性を代替する材料は他になく、安全性を第一に置く分野では、今なお根強いご需要を賜っております。
詳細情報
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パンチング加工 パンチング加工とは、図のように、材料を金型の雄型(パンチ)と雌型(ダイ)の間に挟んだあと、プレス機で打ち抜き、所定の形状を持った製品や部品を得る、という加工法です。 材料に切削加工を施すのに比べ、短時間での量産が効くというメリットがありますので、薄物の製品や部品の多くは、この加工法で生産されています。
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パンチング加工性 写真のように、外形や貫通穴など、工業用途の部品であれば、大概の形状をパンチング加工で得ることができます。 打ち抜き部のエッジもシャープで、大きな「バリ」も発生しません。写真は1.0mm前後の材料を打ち抜いた例ですが、これより薄いものでもパンチング加工に耐えます。 なお、加工品の仕上がりや品質は、金型屋さんの技術や、加工屋さんのノウハウに負う部分が多分にありますので、まずはご相談ください。
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ラインナップ 利昌工業では、パンチング加工用の熱硬化性樹脂積層板(薄板)に、さまざまなラインナップを取り揃えております。 定尺サイズは1000×1000mmです。 厚みは3.0mmを上限とし、原則0.1mm単位での対応が可能ですが、品種により異なる場合もございますので、まずは営業スタッフとご相談下さい。
ラインアップ(7)
型番 | 概要 |
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PS-1131 (JIS/PL-P-P) | コールドパンチング板の定番として、長い歴史と実績を持つ紙フェノール積層板で、バランスの取れた性能と、優れたパンチング加工性を持っています。 黒色タイプのPS-1135もございます。 |
PS-1143(JIS/PL-PEM-P) | 高温時の軟化や強度劣化が少ないタイプです。 打ち抜き温度が60~90℃のセミコールドパンチングのSタイプとホットパンチングのLタイプの2種類がございます。 |
PS-1251TF(JIS/PL-P-PF) | 難燃タイプ(UL/ANSI:FR-1)のセミコールドパンチング板です。 黒色タイプのPS-1651TFもございます。 |
ES-1192SV(JIS/EL-PEF) | 紙基材エポキシ樹脂積層板です。難燃タイプ(UL/ANSI:FR-3)のセミコールドパンチング板であり、絶縁性や耐湿性に優れています。 |
PS-2162(JIS/PL-FLE) | 布基材フェノール樹脂積層板です。 細糸布を使用したコールドパンチングタイプであり、紙基材の材料に比べて、耐衝撃性など機械的強度に優れています。 ホットパンチングタイプのPS-2164もございます。 |
PS-3130A(JIS/PL-GH) | ガラス布基材フェノール樹脂積層板です。 軟化温度は350℃以上と高く、耐熱性に優れています。 |
PS-3753 | 表面にガラスクロス、内部にガラス不織布を用いたコンポジットタイプの積層板です。 内部にガラス不織布を使用しているため、PS-3130Aよりも打ち抜き加工性に優れます。 ハロゲン系の難燃剤は使用しておらず、鉄道車両用材料の極難燃性認定品(3mm)★です。 ★日本鉄道車両機械技術協会(JRMA)による「鉄道車両用燃焼試験」の判定結果です。 |
カタログ(1)
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当社の基本となる技術は、積層技術(Laminating Technology)と、注型技(Casting Technology)であります。この二つの技術を深く掘り下げ、多角化を進めております。汎用商品にあってはラーストワン企業になるべく、徹底した合理化を追求するなど自助努力を続けております。