工業用ガスを使用しませんので非常に低コストです。ガス温度は450℃から800℃までの間で選択できます。
【装置概要】 大島商船高専・大分高専との共同研究によって、従来のHVAF(High Velocity Air Fuel)の問題点を解消し、不活性ガスを使用する従来のコールドスプレーと同程度までにガス温度を低温にした新しい溶射装置です。 【特徴】 ○ガス温度は450℃から800℃までの間で選択できます。 ○灯油と圧縮空気の燃焼ガスが作動ガスです。窒素・ヘリウムなどは使用しませんので、運転費の大幅な低減が可能です。 ○作動圧力は導入するコンプレッサ等により変化します。 ○流動性が悪く、凝集しやすい数μm以下の粉体も施工可能です。 ○粉体は軸方向から投入します。 【運転費】 時間当たり約1,500円(37KWコンプレッサを使用時)
この製品へのお問い合わせ
基本情報
燃焼室の長さ・バレルの形状は変更可能です。 一体型ではなく、グロープラグ・第1燃焼室・第2燃焼室・第3燃焼室・粉体混合室・ラバルノズル・バレルから構成されています。 粉体混合室の向きは水平方向に自由に変更できます。 ●詳しくはお問い合わせ、またはカタログをダウンロードしてください。
価格情報
750万円(制御盤・調整機器を含みます) (コンプレッサ・エアータンク等、装置まで圧縮空気を送る空圧機器は含みません)
価格帯
500万円 ~ 1000万円
納期
※動作環境が決定してからの受注生産となります。
用途/実績例
通常のコールドスプレーと同様に、アルミニウム・銅などの金属粉を溶かすことなく、成膜できます。1cmを超えるような膜も製作可能です。流動性が悪く、凝集しやすい数μm以下の粉体も施工可能です。2018年度は大学からの受託加工の実績もあります。
詳細情報
-
低温溶射用HVAF
-
点火スイッチ メイン燃焼室の灯油流量計・ニードルバルブ スワール・微細化空気流量計・ニードルバルブ等
-
制御盤 第1~第3燃焼室流量計・フローコントローラ パイロット燃焼部の灯油流量計
-
施工前の装置外観
カタログ(1)
カタログをまとめてダウンロード企業情報
有限会社エスエスシーは、HVAF溶射をメインとする溶射受託加工専門の会社です。 HVAFは灯油と圧縮空気の燃焼ガスが作動ガスです。燃焼温度が低いので、耐摩耗性を主目的としたサーメット(WC系)材料を溶射するのであれば、HVOFでは通常発生するW2Cなどの副生成物が発生しません。 HVAFの温度をコールドスプレーやウォームスプレーの温度領域まで下げることが可能であれば、工業用ガスを使用しないことから、運転コストを低減できます。しかし、液体燃料は気体燃料に比べて正常な燃焼を維持する範囲が狭く、既存の溶射装置では困難です。 上記問題を解決するため、大島商船高専との共同研究により「低温溶射用HVAF」を開発しました。作動ガス温度は450~800℃の間で調整可能です。工業用ガスをしませんので、コスト面での優位性があります。 また、溶射は乾式における数μm以下の微粉体安定供給は困難という問題があります。この問題を解決するため、大分高専とも共同研究を行っており、実用化はまだですが、プロトタイプは完成しており、社内の受託加工には問題なく試用できる段階に達しています。