大画素Direct Detection Device(DDD)カメラ!
透過型電子顕微鏡(TEM)は、ナノメートルまたはオングストロームの解像度で構造を視覚化するための強力な手法です。ただし、TEMの性能は、特に低線量のイメージングが必要な場合に、電子散乱の物理学に基づく理論上の限界よりも大幅に遅れています。顕微鏡機器、動的な試料プロセス(ドリフト、ビーム誘起運動、帯電、放射線損傷など)、非効率的な電子検出器など、複数の要因がTEM画像の解像度と信号対雑音比(SNR)を低下させます。 これらの障害の多くを克服することを目的として、Direct Electron社は2008年に最初の大画素Direct Detection Device(DDD)を発表しました。これは、2001年以降、何世代にもわたるセンサー開発を通じて取り組んだ学術および産業パートナーシップの集大成です。Direct Electron社の革新的なDDDセンサーは、2010 Microscopy Today InnovationAwardを受賞しました。
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基本情報
従来のTEMデジタルカメラは、シンチレータを使用して顕微鏡内の一次電子を光子に変換してから、画像センサーで検出します。対照的に、DDDは、シンチレータを使用せずに、顕微鏡内の画像形成電子を直接検出します。その結果、解像度、信号対雑音比、および感度が劇的に向上します。 DDDの高性能の秘訣は、その薄いセンシング層です。入射ビーム電子はこの薄層を通過し、電離トレイルを残します。電離トレイルは収集され、ピクセル単位で統合またはカウントされます。層が非常に薄いため、横方向の電荷の広がりが最小限に抑えられ、他の検出器よりも高い分解能が得られます。さらに、DDDは光ファイバーまたは光学レンズを介して信号を転送することなく電子を直接検出するため、画像の歪みが最小限に抑えられます。 DDDの2つ目の革新的な機能は、フレーム間のデッドタイムがない高いフレームレートです。この高いフレームレートは、画像取得中に固有の線量分割を提供します。これは、モーション補正、損傷補正、およびその他の画像処理技術に利用できます。高フレームレートデータ取得は、in-situ TEMのような、困難なTEMアプリケーションも可能にします。
価格情報
構成により変わります。お気軽にお問い合わせください。
納期
※※構成により変わります。お気軽にお問い合わせください。
用途/実績例
透過型電子顕微鏡(TEM)
詳細情報
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【変調伝達関数】 変調伝達関数(MTF)は、光学性能を記述するために最も広く使用されている科学的方法の1つです。MTFは、すべての空間周波数にわたるコントラストを測定します。Direct Electron社のDDDカメラは、空間周波数が増加しても、理論上の最大値またはその近くで非常に高い解像度とコントラストを備えています。
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【検出量子効率(DQE)】 TEMカメラの場合、DQEは、検出器の信号性能とノイズ性能の複合効果を測定します。DQE曲線は、X軸の解像度、Y軸の相対的な信号対雑音比と考えることができ、より高い結果が正になります。DEシリーズは、空間周波数が高くなるにつれて、カウントモードと積分モードの両方で理論上の最大値に近い低ノイズと高解像度を示します。
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【カーボンフィルムThonリング】 Direct Electron社製DEシリーズカメラの並外れた高解像度性能は、カメラがTEM解像度の主要な制限要因ではなくなったことを意味します。DE-20は、非常に高解像度の明視野TEMイメージングを示しを示し、Thonリングは2.3オングストロームの解像度(92%ナイキスト)に達します。
ラインアップ(3)
型番 | 概要 |
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DE-Direct View | 高感度、高解像度で、バイオロジーおよび材料科学分野で高い費用対効果を併せ持つDDDカメラです。 |
DE-16 | 最も広範なアプリケーションに対応する、6.5umピクセル、4K x 4KのDDDカメラです。 |
DE-64 | 真の8K x 8Kの解像度を持つ、世界初のクライオ電子顕微鏡に最適化したDDDカメラです。 |
カタログ(6)
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テガサイエンス株式会社は野鳥の憩う手賀沼近くの柏市北柏に本社を置く理化学機器の専門商社です。 21世紀の始まりと共に設立され、欧米の優れた理化学機器、精密機器を国内の研究機関に提供してまいりました。今後も、国産品ではカバー出来ない分野を中心に、日本の科学技術の発展に貢献できるよう、努力してまいります。 テガサイエンス株式会社の商標の鳥は、手賀沼に多く生息するオオバンをカラフルにアレンジしたものです。