パーツで搬入、現地で組み立て
その昔「地下鉄の電車はどこから入れたの?」という漫才がありましたが、電気室にある変圧器を増設あるいは交換するにあたり、搬入経路が塞がっていた…といったケースが、ままあります。 電気室が地下にあると、搬入用エレベータの重量制限といった問題が出てくるケースもあります。 利昌工業ではこのような場合、変圧器を「鉄心」や「コイル」といったパーツで搬入した後、現地で組み立てるという方法でお応えすることができます。 絶縁油を使用せずガラス繊維で強化した頑強なモールドコイルを持つリショーキャスト変圧器だから実現できたもので、その一例をご紹介します。
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基本情報
変圧器の現地組み立ては、電気室での作業スペースや、そこまで搬入する経路の幅や高さなど、ご需要家様ごとに条件が異なります。 利昌工業では、変圧器のサイズを搬入経路や設置場所の事情に合わせたり、さらに鉄心やコイルといったパーツで搬入した後、現地で段取り良く組み上げることができたり、といった特別設計でお応えした実績があります。 本稿でご紹介する事例では、資材搬入用エレベータの重量制限という問題にも直面しました。 鉄心を組み立てた状態では制限重量を超過します。そこで鉄心を構成するパーツ(電磁鋼板)の格好で搬入した後、現地で積み鉄心に組みあげました。
価格帯
納期
用途/実績例
変圧器の追加あるいは更新にあたり搬入経路に制約がある場合、ご相談ください。
詳細情報
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パーツとして搬入されたモールドコイル。ガラス繊維強化エポキシ樹脂で絶縁された、頑強なコイルです。
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鉄心を構成する電磁鋼板。エレベータの重量制限に鑑み、これを何度かに分けて搬入しました。
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現地で組み上げた鉄心。完成品は重量が約2トンになるため、エレベータの制限重量を超えます。そこで数百枚の電磁鋼板を何度かに分けて搬入したあと、その場で「積み鉄心」へと組み上げました。
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コイルを挿入するため、いったん上部の鉄心(ヨーク)を取り外した状態。
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鉄心の断面。「鉄損」を減少させるため「一本もの」の太い棒ではなく、薄い鋼板を何枚も重ねた「積み鉄心」です。現地で積み重ねました。
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慎重にコイルを挿入
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コイルはかなり厳しいクリアランスでセットされます。
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一次コイルと二次コイルで1セット。都合6つのコイルを現地でセットしました。
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現地組み立てを終え、所定の場所にセットされた、23kV特別高圧、1500kVAモールド変圧器
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当社の基本となる技術は、積層技術(Laminating Technology)と、注型技(Casting Technology)であります。この二つの技術を深く掘り下げ、多角化を進めております。汎用商品にあってはラーストワン企業になるべく、徹底した合理化を追求するなど自助努力を続けております。