レーザーを用いた次世代高速鉄道車両ブレーキディスクの開発に成功!!
レーザクラッディング技術を用いて、 開発した新材料で表面改質を行った結果、目標性能を満足し次世代高速鉄道車両に向けたブレーキディスクの基盤技術開発に成功した。 【研究開発の経緯】 鉄道車両のさらなる高速化に伴う熱負荷の増大を鑑みると、現用の鋼製ブレーキディスクの適用は限界に近づきつつある。 熱負荷に対する信頼性をより一層高める必要があることから、ブレーキディスクの摩擦面に耐熱層を形成する手法について検討を進めてきた。 本研究開発では新たに、レーザクラッデンングを適用した次世代高速鉄道車両用のブレーキディスク開発を目的とした。なお本件は、『平成26年度戦略的基盤技術高度化支援事業』に採択され進めてきた研究開発である。 【研究実施機関】 ・公益財団法人 鉄道総合技術研究所 ・新日鐵住金株式会社(現 日本製鉄株式会社) ・国立大学法人 大阪大学 ・大阪富士工業株式会社
この製品へのお問い合わせ
基本情報
【機能性表面改質技術】 速度400km/hからブレーキを掛けると摩擦面は約1000℃に加熱される。このため現用の鋼製 ディスクでは摩擦熱によって熱き裂や熱変形、あるいはブレーキ性能の低下が懸念される。 そこで、高速域からの繰返しブレーキという過酷な条件下においても耐熱性と耐摩耗性を有する 高機能材料での表面改質に取り組んだ。 従来のアーク溶接より溶込み制御可能なレーザクラッディングを用いて、新材料(特許申請中)を 開発し、ブレーキディスクの総合的な機能性向上を実現した。 【実物大(車輪径860mm)台上試験】 ◆ ブレーキ距離は、概ね想定値を満足した。 ◆ 摩擦係数は、概ね想定値前後の値を示し、ブレーキ初速度に依存せず安定していた。 ◆ 耐久試験後のディスク内外観は、き裂や荒損も無く良好。 また、ライニングの外観も同様の結果であった。 ◆ ディスクの摩耗量は、現用の鋼製ディスクの約1/3であり 従来品よりも優れた性能を有していた。
価格帯
納期
用途/実績例
・高速鉄道用ブレーキディスク
カタログ(3)
カタログをまとめてダウンロード企業情報
大阪富士工業株式会社は、溶接・溶射・機械加工技術などを磨き、 1955年の創設より大手鉄鋼メーカーのパートナーとして成長してきました。