X線回折のプロファイル解析から転位密度の測定が可能です。材料中の転位密度を測定することは材料強度の解析に役立ちます。
◆材料中の転位密度測定の意味 金属材料の強化方法には、1.加工硬化、2.析出強化、3.固溶強化、4.結晶粒の微細化があり、いずれも転位の移動を抑制することで強くしています。 転位とは金属材料を変形させた際、金属内部に発生する欠陥であり、これが結晶中を移動することで変形が進みます。 上記、強化方法毎の転位の移動を阻害する要因を下記に示します。 1.転位、数の増加 2.微細析出物 3.大きさの異なる元素が混じることによって生じるひずみ 4.結晶粒界の割合の増加 従って、材料中の転位密度を測定することは材料強度の解析に役立ちます。
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基本情報
◆転位密度測定の概要 X線回折法(XRD)は,結晶材料を評価する方法のひとつです。X線回折のプロファイルは,転位などの格子欠陥の影響を受けるため,これを利用して転位密度の測定が可能です。1),2),3) しかしながら、弊社では、鉄鋼材料に特化した九大研究室考案の計算手法(DF/mWH法)を採用することで転位密度を再現よく評価することが可能です。4) ◆測定原理概要 XRDは回折ピーク位置が原子間距離を表しているため、転位(原子位置のずれ)により原子間距離にばらつきが生じると、XRD測定にて得られるピーク幅が広くなります。上記より、XRD測定から得られるピーク幅を理論計算することで転位密度を求めることが出来ます。
価格帯
1万円 ~ 10万円
納期
用途/実績例
◆測定事例 SUS316Lに種々の公称歪みを加え、転位密度を測定した結果、公称歪みとの相関が確認できました。
カタログ(3)
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大同分析リサーチは、あらゆる材料分野で蓄積してきた信頼性の高い分析・解析技術と、広範囲な業界のお客様からいただいた課題をもとに、先進シンクタンクの構築を進めてまいりました。お客様の種々な課題に対し、最少費用と最短納期で問題解決を図ります。今後も最新鋭の設備と高度なマンパワーを駆使してお客様の研究開発を支援し、未来を豊かに彩る製品づくりのお手伝いをさせていただきたいと考えています。