金属材料中の転位の観察にはTEMが用いられてきましたが、SEMを用いた転位の観察ができるようになりました。
金属材料の変形や破壊のプロセスの本質的な理解には、転位の状態を可視化することが重要となっています。従来、金属材料中の転位の観察にはTEM(透過電子顕微鏡法)が用いられてきましたが、近年ではSEM(走査電子顕微鏡法)による観察も試みられていました。今回、当社でもこのSEMを用いた転位の観察ができるようになりました。
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基本情報
SEM-ECCI法による転位観察の原理 結晶性試料をある特定の電子線の入射条件でSEM観察すると結晶からは均一な輝度が得られますが、転位などの欠陥の周囲では歪により画像にコントラストの変化が生じます。このコントラストを利用して転位の可視化を行う観察方法をECCI法(Electron Channeling Contrast Imaging)と言います。 この観察方法の特徴 ・バルク状態で観察できるため、試料の薄膜加工が必要なTEMとは異なり前処理が容易です。 ・観察領域がTEMより広く取れるため、不均一組織の解析に有利です。 ・EBSD法と組みわせて解析することで、不均一組織における結晶方位や結晶系との関係が分かります。 ・XRDでは難しい転位が少ない試料でも観察が可能です。
価格帯
1万円 ~ 10万円
納期
用途/実績例
測定事例 ・ビッカース圧痕近傍のECC像(材質:SUS430) ・与ひずみ量の異なる試料のECC像(材質:SUS316L)
カタログ(2)
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大同分析リサーチは、あらゆる材料分野で蓄積してきた信頼性の高い分析・解析技術と、広範囲な業界のお客様からいただいた課題をもとに、先進シンクタンクの構築を進めてまいりました。お客様の種々な課題に対し、最少費用と最短納期で問題解決を図ります。今後も最新鋭の設備と高度なマンパワーを駆使してお客様の研究開発を支援し、未来を豊かに彩る製品づくりのお手伝いをさせていただきたいと考えています。