可逆的な水素結合の形成と切断が鍵
揮発性有機化合物(VOC)は、人間の健康や地球環境に悪影響を及ぼす。そのため、大気への排出を抑制する技術の開発が求められている。 多孔性材料を利用するVOC吸着は、有望なVOC排出抑制技術の一つであり、これまでにさまざまな多孔性材料が開発されてきた。しかし、その多くが無極性/低極性のVOCの吸着を得意としており、極性のあるVOCを選択的に吸着する材料の開発は大きく遅れていた。本発明者らは、可逆的に形成/切断できる水素結合を用いることで、常温常圧下で、極性のあるVOCを選択的に吸着・分離できる結晶性材料を開発した。 本発明により得られたある材料は、1)アミン類を市販の活性炭の2倍多く吸着でき、その際、色も変化する、2)アセトンや酢酸エチル等の吸着と脱離を10回以上繰り返しても吸着能力が衰えない、等といった特性を示す。 本発明の特徴は、材料の構成分子を調整することで、吸着性能をコントロールすることができる点にあり、用途にあわせた材料の提供が可能である。
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