ミツヤが手がけた大型3段引き戸付き専用工作機械カバーの事例をご紹介します。
本案件はお客様からカバーの仕様をご提示いただいた、3DCADにて全体組図を作成し、お客様にご承認を頂いた後に2DCADにて製作図を作成し、製作をしております。通常、工作機械のカバーは板金加工だけで製作することが多いのですが、本案件の3段引き戸は大きい為、板金加工だけで製作したコ型の3段引き戸を作業者側の持ち手一箇所だけで引戸の開閉作業をすると、作業者側と反作業者側が離れている為に捻れが生じて同時に動かないため、反作業者側のローラーがレールに食い込む現象が発生し、3段引き戸が動きません。そこで、全ての3段引き戸の内側に角パイプ等の製缶加工品の部材で補強し引戸本体の剛性をアップする製缶板金加工品とすることで、捻れる現象を抑えて作業者型と反作業者側のローラーが同時に稼働することで、作業者側の持ち手一箇所で3段の引戸を力を入れずに開閉することが可能な構造としています。
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基本情報
本機械は高圧クーラント仕様な為、飛び散ったクーラントの水滴がカバー内部に多く付着します。特に3段引き戸及び引戸収納の戸袋カバー内の天井には多くの水滴が付着すると考えられます。3段引き戸及び戸袋カバー天井部に付着した水滴は、3段引き戸を開けると各引戸の外面の天井面に落ちてしまい、水滴が溜まると作業者側や反作業者側に水滴の溜まりが伝い落ちてしまい、カバーの外観が汚れてしまいます。また、3段引き戸を受ける部位や1段目の引戸の先端に水滴がたまっていると、作業者が引戸を明けた時に作業者の頭上に水滴が落ちて作業者が不快な思いをしてしまいます。そこで、2・3段目引戸内と戸袋カバー内の天井面を角パイプを覆い隠すようにフラット面を作り、各引戸のラップしているところにブラシを付けることにより、引き戸を開ける時に格段の天井面に付着した水滴をブラシで機内へ落とすことにより、引戸外面の天井面に水滴が落ちることを防ぐ構造としています。また、3段引き戸を受ける部位や1段目の引戸の先端を反作業者側へ傾斜をつけることにより、クーラントが溜まることを防ぎ、引き戸を開ける時に作業者にクーラントの水滴が落ちないように工夫しました。
価格帯
納期
用途/実績例
ミツヤでは専用機の工作機械カバーの設計・製作・取付を新規案件だけでなく、機械の改造に伴うカバー改造やお困り対策など多数おこなってきました。 工作機械のカバーについてお困りのことがあれば、ミツヤにお気軽にご相談ください。
企業情報
工作機械専用機の安全カバーを自社にて設計から取付まで一括施工する企業として創業しました。現在ではその中で培われた技術と知識を基に、安全カバーの他に多種多様な板金加工品、製缶加工品、機械加工品、塗装、メッキを協力企業と共にトータルでお客様へ提供しています。自社の設計は3DCADを使用している為、仕様確認をお客様にお願いした時に見易いとご好評を頂いています。製作は多品種少量生産を得意とし、短納期対応や、品質強化対応、VA提案によるコストダウン等、お客様のお困りの案件に応えるよう、日々技術向上に努めています。