キーワード: 都市政治 都市史 公共交通機関 人種差別 貧富の差の拡大 ジェントリフィケーション
なぜアメリカでは人種問題が大きな問題なのでしょうか。リンカン大統領によって奴隷制度は廃止され、キング牧師の活躍によって知られる公民権運動の成果もあったので、人種差別はなくなったと考える人も多いかもしれません。しかし、差別に起因する事件や抗議活動は後をたたず、現在の大統領選挙においても大きなトピックなのはご存じの通りでしょう。 私が研究しているのは、都市の環境や制度のなかに、なくなったはずの人種差別が残り続けるプロセスについてです。権利が保障されたとしても職業や教育の機会が十分に与えられなかった人種マイノリティの多くは、貧しいままの状況に留め置かれます。この点に注目し、私は、住む場所や学校、公共サービスの規模等を経年的に分析することで、いかに、なぜかれらの貧しさが保たれ、そして「見えざる」状態に置かれてきたのか、そしてそうした状況が結果的にどう人種差別とつながっているのかを調べているのです。 差別は生まれつき人間に備わった本質的、感覚的なものではなく、経済や環境と結びつき、構造的に発生・維持されるものであることを示すのも、私の課題です。
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基本情報
宮田 伊知郎(ミヤタ イチロウ) 教授 大学院人文社会科学研究科 【最近の研究テーマ】 ●アメリカにおける農村地域の衰退とその意味 ●サンベルト都市の興隆による人種間関係など社会の変化 ● 70 年代における経済不況と都市環境への影響 ● 21 世紀転換期におけるアトランタ郊外の社会的性格の変容
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【産業界へのアピールポイント】 ●差別が続く理由を社会経済的な文脈から解明する ●現代アメリカ都市が抱える問題について理解する 【実用化例・応用事例・活用例】 ●自治体の抱える問題について、世界的視野で把握し、その解決策を構想する ● 1980 年代以降の都市財政難への取り組みとその社会的影響について理解する ●ジェントリフィケーションが現代アメリカで持つ社会的意味の解明 ●不動産市場における人種差別の展開やサブプライムローン問題の社会的影響の解明
詳細情報
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アトランタ公共鉄道(点線)
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。