キーワード: 多糖類 構成糖 糖代謝 機能性食品 酵素分解
地球上のバイオマス炭素(生物由来炭素)の大半は、植物細胞壁の多糖類として存在し、その代表格はセルロースです。植物の非可食部は水分を除くと大半が細胞壁の多糖類です。植物細胞壁にはセルロースの他に、ペクチンやアラビノガラクタン、グルコマンナンやキシランが含まれます。これらは「食物繊維」として認知されてきましたが、近年では腸内細菌叢を整えるプレバイオティクス効果が注目されています。野菜やフルーツの搾りかすや残渣などの廃棄部分には、有用な細胞壁多糖類が残っていることがあります。 私たちは、植物がどのように各種の細胞壁多糖類を合成・代謝しているか、について研究していますが、私たちにとって有用な多糖類を増産できないか、またより価値の高い多糖類に改良できないか、という点も意識しています。また日常的に、多糖類の構造や性質を調べており、酵素分解によるオリゴ糖の調製なども行っています。
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基本情報
小竹 敬久(コタケ トシヒサ) 教授 大学院理工学研究科 生命科学部門 分子生物学領域 【最近の研究テーマ】 ●グルコマンナンの性質を改良する糖鎖合成に関する研究 ●植物特有の糖L- アラビノースの合成経路とその起源に関する研究 ●植物生体内のビタミンC の合成制御に関する研究
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用途/実績例
【産業界へのアピールポイント】 ●多糖類は扱いにくい分、まだ開拓の余地があります。 ●どんな野菜・果物・穀物にも細胞壁の多糖類があり、未利用のものが多いです。 ●多糖類の性質や構造、分子サイズがわかることで、用途が広がる可能性があります。 ●特異的な分解や構造改良で、新たな用途が生まれる可能性もあります。 ●構成糖分析(構成している糖の種類とそれらの比率)は比較的簡単にできます。 【実用化例・応用事例・活用例】 私たちは企業の方々の研究にも貢献します。これまでに以下の実績があります。 ●細胞壁多糖類の構造解析に関する研究(2 社) ●多糖類の調製・精製・分解方法に関する研究(3 社) ●製品開発も含めたご相談への対応(3 社)
詳細情報
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グルコマンナンの合成・分解
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。