キーワード: 半導体ナノ構造 高効率太陽電池 結晶成長 分光測定
我々は、ナノメートル(10 億分の1 メートル)サイズの半導体微細構造を利用して、光エレクトロニクスデバイスを高性能化するための研究を行っています。 例えば、半導体中で電子を十数ナノメートル程度のごく狭い領域に3 次元的に閉じ込める「量子ドット」と呼ばれる構造を用いると、閉じ込められた電子のエネルギーを人為的に調整できるようになるなど、優れた特性を発揮することが可能になります。この量子ドットを太陽電池の中に多数並べることで、通常は吸収できない波長帯の光を量子ドットが吸収し、幅広いスペクトルをもつ太陽光のエネルギーを無駄なく電力として取り出すことができるようになり、発電効率を飛躍的に高めることが可能になります。 このような半導体ナノ構造は、高効率太陽電池の他にも高輝度発光素子や高感度センサーなどへの応用が期待できます。実際のデバイスとして利用するには、ナノスケール構造物の形状やサイズとその均一性、さらに配列性などを精密に制御した上で高密度に作る必要があり、そのための高精度な微細構造の作製技術を開発しています。また、各種分光測定技術を駆使してそれらの材料の特性を評価しています。
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基本情報
八木 修平(ヤギ シュウヘイ) 准教授 大学院理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子物理領域 【最近の研究テーマ】 ●超格子構造によるInGaAsN 混晶半導体の物性制御 ● III-V 族半導体ナノ構造による中間バンド型太陽電池の開発 ●自己組織化InN/GaN 量子ドットの光学物性評価 ●窒化物半導体ナノワイヤー、ナノコラムの成長制御 ●熱輻射型発電デバイスに関する研究
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用途/実績例
【産業界へのアピールポイント】 ●六方晶および立方晶窒化物(GaN, InN)ナノ構造の自己組織化形成技術 ●希釈窒化物混晶半導体(GaAsN, InGaAsN, GaPN)を用いた新規太陽電池材料の作製 ●微量添加元素のδドーピング技術を利用した機能性半導体作製技術の開発 ●各種半導体(ナローギャップ、ワイドギャップ)材料の電気的・光学的評価が可能 ●特許出願実績あり 【実用化例・応用事例・活用例】 ●格子整合系高効率タンデム太陽電池用サブセル材料 ●希釈窒化物半導体を用いた高効率中間バンド型太陽電池 ●光学評価による中間バンド材料のエネルギー構造の解析 ●自己組織化InN/GaN 量子ドット2 次元配列構造の作製
詳細情報
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分子線エピタキシー法により作製したInN量子ドット
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。