高性能化 自己組織化 パッシベーション 溶液プロセス アンチソルベントフリー 高耐久化 表面自由エネルギー p-i 一括成膜
ペロブスカイトとは結晶構造の一つで、鉛や錫とヨウ素や臭素などのハロゲン元素、有機物であるアルキルアンモニウムイオンから構成されるペロブスカイト構造の結晶を光吸収層として用いたものがペロブスカイト太陽電池である。 溶液プロセスで簡便かつ低温で成膜出来るペロブスカイト層の厚さは0.3μm と太陽電池の9 割以上を占めている単・多結晶シリコン太陽電池の厚さ150 ~ 200μm と比べるとわずか約500分の1 の厚さで、省資源である。 ポリエレクトロライトとナノ粒子間の静電相互作用や、リン酸化合物の自己組織化単分子膜を活用すれば凹凸のある透明導電膜上に高性能ペロブスカイト太陽電池を簡便かつ高速・低温で作製が可能となる。また表面自由エネルギーの小さいフッ素系物質をペロブスカイト前駆体に添加して塗布・加熱するのみで、自発的にペロブスカイト表面に偏析することにより、ペロブスカイト表面をパッシベーション可能で、太陽電池の高性能化が実現でき、高耐久化が期待できる。
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基本情報
石川 良(イシカワ リョウ) 助教 大学院理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子物理領域 【最近の研究テーマ】 ●キレート化合物によるペロブスカイト太陽電池の高性能化 ●カーボン電極を用いた完全塗布型太陽電池 ●疑二次元ペロブスカイト添加による高配向性ペロブスカイト薄膜作製・応用 ●フルオロルイス酸による有機半導体へのドーピングと太陽電池応用
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用途/実績例
【産業界へのアピールポイント【 ●ポリエレクトライトを活用して、凹凸基板への高速・低温での電子輸送層形成が可能 ●界面修飾はプロセス数・時間が増えるが、自己組織化パッシベーションは簡便・高速化可能 ● p-i 一括成膜は均一塗布が容易 ●太陽電池以外の発光素子や光・X 線検出器への応用期待 【実用化例・応用事例・活用例】 ● 凹凸基板への高速・低温電子輸送層形成(Chem. Lett. 53(8), upae158, 2024) ●フルオロフェニルリン酸添加によるペロブスカイト太陽電池の高性能化(Next Materials. 6,100283, 2025) ● p-i 一括成膜による高性能逆構造型ペロブスカイト太陽電池(第85 回応用物理学会秋季学術講演,19p-C302-3, 2024)
詳細情報
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p-i一括成膜逆構造型ペロブスカイト太陽電池
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。