キーワード: 加齢 寿命 老化 ミトコンドリア ミトコンドリアDNA
生物は時間の経過によって老化するが、実際のタイミングはさまざまである。「老い」には何か関わっているのか?遺伝子の機能の観点でその問題を解明してきた。アカパンカビを用いた実験によると、そのほとんどがミトコンドリアの維持に関係していた。 ミトコンドリアは、活動のためのエネルギーを生み出すパワーハウスであるが、日々の酷使のため、それ自体に悪い部分が生じるため、その部分を除去しなければならない。ミトコンドリアは分裂と融合を繰り返し、不具合のある部分を処分する。また、ミトコンドリアに必要な遺伝子の多くが、独自に存在するDNA にコードされているが、時として大きく欠落する。 ミトコンドリアを適正に維持する遺伝子が異常となり、ミトコンドリアが機能不全となり、老化が加速化する。加速度的な老化をもたらす遺伝子を新たにすることで、加齢のメカニズム研究に役立てられ、長寿命化が鍵となる産業作物への応用が可能となる。
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基本情報
畠山 晋(ハタケヤマ シン) 准教授 大学院理工学研究科 生命科学部門 生体制御学領域 【最近の研究テーマ】 ●老化を抑制する遺伝子の探索 ●ミトコンドリアDNA 維持に対する活性酸素種の役割 ●ミトコンドリアの淘汰に関わる遺伝子の機能解明
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用途/実績例
【産業界へのアピールポイント】 ●難治性ミトコンドリア病の原因解明のため未同定の新規遺伝子の機能の研究が必要。 ●ヒトにおいて新たに遺伝子を決定し解明するには倫理上の問題が多い。 ●遺伝学的解析に優れており、ミトコンドリアを有するアカパンカビを用いることで新規のアプローチが可能 ●ミトコンドリアを有する産業作物(キノコなど)にも知見が応用できる 【実用化例・応用事例・活用例】 ●将来的に老化・寿命に関連する医療・健康分野に対して情報提供ができる。 ●キノコなどにおける有用菌株の維持、病原真菌の駆除に対して有用な知見を提供できる。
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。