キーワード: DNA アプタマー キャピラリー電気泳動 アプタマー選抜法 細胞 エクソソーム タンパク質
私はどんな種類の分子を対象にした場合でも、それらを認識(結合)できる分子素材を自由自在に提供できる方法を作ろうとしています。DNA アプタマーという低分子から高分子、細胞までを認識できるDNA 配列であれば、それが可能だと考えています。 そこで、アプタマー配列を高速・簡便に得ることができる方法をキャピラリー電気泳動法(CE)という分離法を使って確立しました。実際に、様々な種類のDNA 配列とタンパク質や動物細胞・細菌細胞などのターゲットとの混合物試料からターゲットと強く結合するDNA だけをCE 分離して獲得(選抜)できることを実証しています。また、得られた配列を機械学習で解析して高機能性配列を得たり、複数のアプタマーを連結することで高薬理活性を示す分子の開発にも既に成功しています。この様に分子認識素子が自由自在に得られれば、核酸創薬や診断試薬の開発、分離素材の開発などへと幅広い応用が可能だと考えています。
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基本情報
齋藤 伸吾(サイトウ シンゴ) 教授 大学院理工学研究科 物質科学部門 物質基礎領域 【最近の研究テーマ】 ●ゲル電気泳動法を用いる生体中メタロタンパク質の同定手法の開発 ●糖鎖を認識する蛍光試薬の開発 ●高線量試料中の放射性元素の安全な電気泳動計測法の開発 ●環境中高分子(フミン物質)と重金属イオンとの相互作用を解析するための電気泳動法の開発
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用途/実績例
【産業界へのアピールポイント】 ●キャピラリー電気泳動法を使ってタンパク質や細胞、エクソソームを認識する高性能DNA アプタマーを獲得(特許第6781883 号) ●特に生体粒子である動物細胞、細菌細胞やエクソソームに対する高速な選抜(Chem. Commun.,52, 461(2016); Analyst, 142, 4030(2017).) ●機械学習で高性能DNA アプタマー配列を解析(Chem. Eur. J., 27, 10058(2021)) ●多点認識アプタマーの設計が可能(日経産業新聞に掲載、特願2018-10307) 【実用化例・応用事例・活用例】 ●大腸菌・枯草菌・酵母などの微生物細胞と結合するDNA 配列を獲得 ●非小細胞肺がん株細胞に対して結合するDNA 配列を獲得 ●複数のアプタマーを連結し強い薬理活性を示す新規DNA アプタマーを開発 ●配列パターンを機械学習しDNA アプタマー配列を高速判別可能な手法を開発
詳細情報
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実際に得られたアプタマー
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。