キーワード:分析試薬 分子認識 超分子化学 金属錯体 ナノ粒子 発光 色素
生体内には様々な種類の糖が存在する。これらはそれぞれ、生命の維持のために必須な役目を担い、常に体の中を巡っている。そのため、体内における糖のバランスの崩れは、今日の我々をおびやかす重大な疾患へと直結してしまう(例:糖尿病など)。つまり、糖の量を測る技術の開発は、人体の不調を早期発見するために重要である。 このような技術を開発するために、私は、糖と結合して光る分子である「分析試薬」の設計を行っている。私の研究では、様々な骨格(有機色素、金属錯体、超分子錯体、ナノ粒子など)を基盤とすることで、シンプルな構造で、優れた検出能力を持つ分析試薬を開発している(図1)。これまでに、数多くある糖の中でも、D- グルコース(血糖)だけを光らせる超分子錯体型の分析試薬を開発することに成功した(図2)。この技術に基づくことで、糖尿病を早期発見するための診断システムを開発することに繋がると考える。
この製品へのお問い合わせ
基本情報
鈴木 陽太(スズキ ヨウタ) 助教 大学院理工学研究科 物質科学部門 物質基礎領域 【最近の研究テーマ】 ●分子の鏡像異性体を見分ける分析試薬の開発 ●環境中に存在するイオンの検出試薬の開発 ●溶媒の極性を識別する分子の開発 ●糖の種類を光で見分ける分子の開発
価格帯
納期
用途/実績例
【産業界へのアピールポイント】 ●どこでも、だれでも使える簡便な分析システムの開発 ●多段階の有機合成操作を必要としない、単純な構造の分析試薬の開発 ●特許出願済み(特願2022-129691) 【実用化例・応用事例・活用例】 ● D- グルコースを光らせる分析試薬の開発 ●糖との結合によって溶液の色調が変化する分析試薬の開発 ●アデノシン三リン酸を光らせる分析試薬の開発
詳細情報
-
Dーグルコースを光らせる超分子錯体
企業情報
埼玉大学オープンイノベーションセンターは、産学官連携における リエゾンオフィスとしての機能を持ったセンターです。 産学官連携部門、知的財産部門、スタートアップ支援部門の3部門からなり、それぞれの 部門には、各種分野に精通したコーディネータを配置。 センターの活動としては、企業等における技術的課題の解決、 共同研究実施支援、埼玉大学の知的財産の紹介・活用に向けた 技術移転等を行っております。