超高速フレーム溶射(HP-HVOF溶射)-サーメット溶射とは?
『溶射(ようしゃ)』とは、金属やセラミックなどの材料を加熱し、細かい粒子状にして高温・高圧のガス流やプラズマで吹き付け、基材の表面にコーティングする技術です。 このプロセスにより、基材の表面に耐摩耗性、耐食性、耐熱性、断熱性などの特性を付与することが可能です。 大きくは耐摩耗、耐腐食、耐熱、防錆など『高機能化』を目的とした溶射と、摩耗部品等の『補修・再生』を目的とした溶射に分かれます。 溶射は、表面処理技術として多岐にわたる用途があり、製品の機能向上や寿命延長に寄与しています。 『HP-HVOF溶射』は、溶射技術の一つで、酸素と燃料を混合し、高圧下で燃焼させて生成される高速・高温のガス流を利用して、主にサーメット等のコーティング材料を溶射する際に使用します。その為、サーメット溶射とも呼ばれます。 特に高密度で高強度なコーティングを形成するために使用され、耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性などの特性を付与する際に適しています。 精密で高性能なコーティングを必要とする分野で広く利用されており、特に過酷な環境下で使用される部品や構造物において重要な役割を果たしています。
この製品へのお問い合わせ
基本情報
■超高速フレーム溶射(HP-HVOF溶射)-サーメット溶射の特徴 1.高圧で高速度 燃焼ガスは音速を超える高速(マッハ3~5程度)で放出され、材料粒子を非常に高い速度で基材に衝突させます。これにより、非常に緻密で高い密着力のコーティングが得られます。 また、材料の酸化や分解が抑えられるため、特性を最大限に活用できる。 2.低い熱影響 溶射材料は部分的に溶融または軟化するだけで、基材の熱影響が最小限に抑えられます。 3.高密度・高硬度コーティング 気孔が少なく、耐腐食性や耐摩耗性が優れた緻密なコーティングを形成できます。 4.幅広い材料の使用 金属、合金、タングステンカーバイド(WC-Co等)など、多種多様な材料が適用可能です。
価格帯
10万円 ~ 50万円
納期
用途/実績例
■超高速フレーム溶射(HP-HVOF溶射)-サーメット溶射の用途 ・耐摩耗性コーティング タービンブレード、ポンプ部品、ローラー、スプロケットなど。 ・耐腐食性コーティング 化学プラントの配管、海洋構造物、油田設備。 ・耐熱性コーティング ガスタービンエンジンの部品、航空宇宙分野の高温部品。 ・硬質コーティング WC-Co(タングステンカーバイド-コバルト)などの硬質材料を用いた工具や金型の保護。
企業情報
共進サーフェーシングでは、「溶射」「肉盛溶接」といった表面改質技術にて、 製品・生産設備等の、 表面改質を必要とする部位に、「耐摩耗性」「耐腐食性」 「耐熱性」「防錆性」等目的に応じた機能を付加する事により、長寿命化による お客様のコストダウンを実現しています。 設計・エンジニアリング・生産から機械加工まで、一貫体制を構築しております。 2024年には『広島を代表する企業100選』にも選出されました。 ※ISO9001:2015を取得済 ※溶射とは、金属やセラミックなどの材料を加熱し、細かい粒子状にして高温・高圧 のガス流やプラズマで吹き付け、基材の表面にコーティングする技術です。 溶射により、基材の表面に耐摩耗性、耐食性、耐熱性、断熱性などの特性を付与する ことが可能です。 溶射は、表面処理技術として多岐にわたる用途があり、製品の機能向上や寿命延長に 寄与しています。 ※肉盛溶接とは、摩耗や損傷した部品の修復や、部品表面の強化・補強を目的として、 母材に金属を溶接して肉厚を追加する技術です。