細胞の安全性に貢献します!
無菌試験は原則として最終加工物を試験検体として実施することが求められており、日本薬局方一般試験法に規定する無菌試験法(4.06)を基本とします。この試験法では結果を得るまでに14日間以上の培養が必要になります。 一方、特定細胞加工物において、無菌試験の結果は患者への投与前に得られることが望ましいですが、局方準拠の無菌試験は結果を得るまでに時間を要することから、投与後に試験結果が判明するケースが多くなっています。また特定細胞加工物では検体量の限界や試験に要する時間等の制限から、薬局方に準拠した無菌試験法を適用できない場合があり、このような場合、「微生物迅速試験法」(第十八改正日本薬局方参考情報記載)の検討も考えられます。 当社は局方収載菌だけではなく、環境菌やヒト由来菌など幅広い菌種をカバーし、短時間で検出が可能なPCRによる迅速無菌試験法を開発しました。
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基本情報
当社にて開発した無菌試験試薬の最大の特長は、約4時間で結果が得られる「迅速試験系」、前培養を行うことでより高感度な測定を可能にした「高感度試験系」の2つのプロトコールのご用意があることです。 「迅速試験系」は検体の前処理・核酸抽出ののちにPCR測定を行う系で、検体中の微生物核酸の有無を確認いたします。感度は100 CFU/mL、試験時間は検体の準備から測定まで4時間程度であり試験当日に結果が得られますが、検体や環境由来の核酸による偽陽性が発生する可能性、検体中の死菌を検出してしまう可能性があります。 「高感度試験系」はオリジナル組成の前培養用培地で前培養を行ったうえで検体の前処理・核酸抽出、PCR測定を行い、前培養期間中の微生物の増殖による核酸量の変化を観測します。試験時間は前培養期間+4時間程度ですが、検出感度は<10 CFU/mL(理論上は1 CFU/mL)と非常に高く、検体や環境由来の偽陽性の発生や死菌の影響が生じにくい検出法です。
価格帯
10万円 ~ 50万円
納期
~ 1週間
用途/実績例
細菌遺伝子検出キット BactFinder、真菌遺伝子検出キット FungiFinderはともに50テスト分の容量となっております。 当社が開発した無菌試験試薬には特徴的な点が2つございます。 1.PCR用8連チューブ・キャップ、試薬調製用の1.5mLチューブを同梱 当社試薬は核酸増幅法を用いていることもあり、資材や操作環境が測定結果に影響しやすい系となっております。 意図しないコンタミネーションを低減するため、PCR用チューブキャップ、試薬調製用チューブは同梱品(清浄化処理済み)をご使用いただくことを推奨いたします。 2.Internal ControlDNA(IC)を導入 検体処理の段階でICを添加していただくことにより、検体の陰性・陽性判定と同時に核酸抽出の成否やPCR阻害をモニタリングすることが可能です。
詳細情報
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迅速試験系、高感度試験系の二つのプロトコール
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環境菌や死菌の影響を低減させる前処理プロトコール
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高感度な検出を可能にする前培養プロトコール
企業情報
『オープンイノベーションの中で新たなビジネスを生み出す オンラインでグローバルにサービスや規格を提供していく』 島津ダイアグノスティクス株式会社は、臨床検査の多様なニーズに応える診断薬、食品業界の衛生管理をサポートする産業試薬などの多岐にわたる製品開発を行っている会社です。当社は、より迅速に高品質な製品やサービスをご提供し、お客様の期待にお応えしていく所存でございます。