環境DNA調査をより手軽に、より広範囲に
環境DNA(eDNA)の採取・分析は、生物の生息状況や種組成の把握に広く利用されている。しかし従来の能動型採取では、採水試料の運搬や現場でのポンプろ過が必要であり、DNA劣化や生態系攪乱のおそれがある。本受動型eDNA採取装置は、表層・海底向けの2種類を備え、eDNA、eRNA、有機物、微生物、細胞などの試料を受動的に採取できる。また、3Dプリンターで容易に製作でき、取り扱いが簡便で紛失しにくく、フィルターを確実に固定できる。さらに、浅海沿岸から水深6,000mまで適用可能であり、装置の組立、設置および回収を容易に行うことができる。 宮城県内漁港での2年間の季節調査では、本装置で採取したeDNAを用いて、漁獲対象の4種のタコの季節的出現を確認した。低コストかつ非侵襲的な生物モニタリング手法として、水産資源管理、環境アセスメント、養殖業など幅広い分野での活用が期待される。
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