顕微鏡でのぞくと、汚泥の中で何かが動いている?!活性汚泥の微生物の種類と、処理状態を知らせる生物を解説します。
活性汚泥は、ただの泥ではありません。排水中の有機物を取り込んで分解する、さまざまな微生物を主体とする集まりです。主に次の生き物から成り立っています。 1.細菌 2.原生動物 3.後生動物(ワムシや線虫などの多細胞動物) 細菌を原生動物などが食べる、小さな生態系になっています。 ■主役は細菌 なかでも浄化の主役は細菌です。凝集性の細菌は、粘性のある物質(EPS)を細胞の外に出して互いにくっつき、「フロック」と呼ばれる小さなかたまりをつくります。この働きで有名なのがズーグレアという細菌です。フロックは静かに置いておくと沈み、上には澄んだ水が残ります。 ■原生動物は細菌を食べる! ツリガネムシ(ボルティセラ)は、口のまわりに輪のように並んだ細かな毛(繊毛)を持ち、水中の細菌を取り込んで食べます。大きさは数十μmほどです。アメーバの仲間には、数百μmになるものもいます。原生動物やワムシなど、水中に浮いている細菌を食べる生き物は、処理水を澄ませる役目も担っています。まずはお気軽にご相談ください。
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基本情報
■生き物で処理の状態がわかる? 光学顕微鏡で見分けられる微生物の種類や数は、処理の状態をつかむ指標の1つになります。線虫の仲間も広く現れるため、活性汚泥の状態の指標になります。活性汚泥の生き物は、食べる・食べられる関係でつながっているため、どの生き物が多いかに処理の様子が表れます。 ■ツリガネムシは良好のサインの一つ! 処理の状態が良いと、ツリガネムシ(ボルティセラ)が多く現れます。ボルティセラの仲間は、浄化の状態が最も良いときに出現する生き物です。 ■後生動物は多くがより大きい! 後生動物は、原生動物以外の多細胞の生き物で、ワムシや線虫などの仲間がいます。多くは原生動物より大きく、1mm前後かそれ以上になるものもいます。 ■フロックの形も見る 日々の管理では、顕微鏡でフロックの形や凝集の状態を観察し、原生動物・後生動物の出現の様子を確かめます。フロックの様子から処理がうまくいっているかを判断するには、顕微鏡で観察するのが最も望ましい方法です。フロックの形と生き物の顔ぶれをあわせて見ることで、処理の状態をより確かにつかめます。
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■糸状性細菌が増えると?! 細菌の中には、糸のように長く伸びる糸状性細菌がいます。これが異常に増えると、汚泥が沈みにくくなります。この現象を糸状性バルキングと呼びます。SVIが大きく上がり、沈殿槽で水と汚泥がうまく分かれなくなる原因になります。糸状性細菌は、バルキングやスカムなど、固液分離の障害を起こす細菌です。 ■どんな条件で増えやすい? 糸状性のバルキングを招く主な原因は、負荷が低いことや溶存酸素(DO)が低いことです。糸状性細菌は、薄い有機物や酸素を取り込むのに有利な形をしています。そのため、負荷の低い処理施設は格好のすみかになります。負荷が低い状態や酸素が足りない状態が続いていないかを確かめることが、予防の手がかりになります。 ■スカムの原因になる菌も 放線菌などが異常に増えると、褐色でねばりのあるスカムができます。この場合の対処として、殺菌や、SRT(汚泥が系内にとどまる日数)を短くする方法があります。SRTを短くすると、増えすぎた菌を余剰汚泥とともに系の外へ出しやすくなります。まずはお気軽にご相談ください。
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