水に溶けたイオンを取り除いた脱イオン水。純水・超純水・軟水との違いと、きれいさを電気の通しやすさで測るしくみを解説します。
脱イオン水とは、イオン交換樹脂で、水に溶けているイオンを交換して除いた水です。イオン交換水とも呼ばれます。イオンを除くことは「脱塩」とも言い表されます。呼び名は違っても、狙いは「水に溶けたイオンを減らすこと」です。 ■水道水には何が溶けている? 飲める水道水にも、カルシウムなどのイオンがわずかに溶けています。飲む分には問題がなくても、精密な分析や洗浄では、こうしたイオンが不純物として悪さをすることがあります。ボイラーなどでは、スケールのもとにもなります。 ■純水とはどう違う? 純水は、不純物をきわめて少なくした水です。蒸留やイオン交換、RO膜などを、単独で、または組み合わせてつくられます。脱イオン水は、そのうちイオン交換でつくった水を指す呼び方と考えるとわかりやすいでしょう。 ■名簿からイオンを消していくイメージ 水道水を、いろいろなイオンが名を連ねた名簿だとします。イオン交換は、そのイオンを樹脂がもつ別のイオンと入れ替えながら、名前を一つずつ消していく作業です。消し残しが少ないほど、きれいな水になります。まずはお気軽にご相談ください。
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基本情報
■きれいさは電気の通しやすさで測る! イオンが少ない水ほど、電気を通しにくくなります。そのため純水の水質は、電気伝導率や、その逆数にあたる抵抗率で表します。目安として、純水は1μS/cm以下、水道水は100μS/cm以上の値になります。 ■どこまできれいにできる? イオンをいくら除いても、水の抵抗率には上限があります。25°Cでの理論上の値は約18.2MΩ・cmです。超純水は、一般に25°Cで18MΩ・cm以上の水を指し、この上限のすぐ手前にあります。 ■脱イオン水で取れないもの イオン交換で除けるのは、水に溶けた電解質です。イオンにならない有機物や、微粒子、細菌などは、基本的に除去の対象外です。これらも極限まで減らした水が、超純水と呼ばれます。 ■ためた水は変わっていく 純水を空気にふれさせておくと、空気中の二酸化炭素が溶け込みます。すると弱い酸性になり、電気伝導率の値にも影響します。医薬品の水の試験でも、この二酸化炭素の影響を踏まえた測り方が決められています。
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用途/実績例
■どんな現場で使われている? 1.半導体や電子部品の洗浄 2.医薬品の製造工程 3.ボイラーの給水 4.研究や実験・分析に使う水 どれも、水に溶けたイオンが品質や装置に影響する場面です。たとえばボイラーでは、カルシウムなどのイオンが残ると、スケールとなって付着するもとになります。 ■軟水・脱イオン水・超純水の使い分けは? 1.軟水:カルシウムなどの硬度成分を取り除いた水 2.脱イオン水:陽イオンも陰イオンも取り除いた水 3.超純水:イオンに加え、有機物や微粒子まで減らした水 求める水質が高いほど、組み合わせる工程も増えていきます。 ■樹脂は再生して繰り返し使う イオン交換樹脂は、イオンを交換する場所(交換基)がすべて置き換わると、それ以上はイオンを交換できなくなります。そこで、酸やアルカリなどの薬品で再生します。樹脂が交換できるイオンの量には限りがあるため、原水のイオンが多いほど、また使う水が多いほど、再生の回数は増えます。まずはお気軽にご相談ください。
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