機械研磨では潰れて観察できない構造をきれいに面仕上げします。
イオンミリング装置とは試料の表面に非常に弱いアルゴンイオンビームを照射することで、観察・分析用の研磨・エッチングを行う断面研磨装置です。 従来の機械研磨では、銅やアルミ材などの軟質材では研磨面が潰れたり、ダレが発生し、セラミックやシリコンなどの硬質材では割れやクラックが発生しましたが、イオンミリング装置ではこれらの問題を解消し、きれいで損傷のない観察面が得ることができます。 イオンミリング装置は、微小領域の高倍率観察・分析を行う試料加工に適しており、サブミクロンオーダーでの観察や、EDX・WDX分析、結晶状態の観察や結晶方位解析(EBSD)などの断面試料を作製することが可能です。
この製品へのお問い合わせ
基本情報
【硬軟質材の研磨が可能】 ・通常の機械研磨にて、硬質ではエッジダレや欠けが生じたり、軟質では研磨傷が残ったりと確認部位を観察する際に支障をきたすことが多いのですが、本装置では材質問わずきれいな研磨面を得ることができます。 【金属材料の結晶状態観察が可能】 ・金属材料の結晶を観察する際に化学エッチングを行い、金属組織を出すことが通常ですが、本装置のアルゴンイオンエッチング作用により、結晶状態の観察や結晶方位解析用の断面試料調整を行うことが可能です。 【薄膜・多層膜・合金層の高倍率観察/分析が可能】 ・通常の機械研磨では厳しい、薄膜や多層膜、合金層の高倍率(100,000倍程度まで)観察、分析に耐えうる研磨面仕上がりを得ることが可能です。 ・試料への負荷が非常に低く、ダレの少ない研磨面が得られるため、界面のボイドやクラックの観察にもご利用いただけます。 【カップ包埋した試料も調整可能(サンユー電子製:SVM-730)】 ・広いチャンバー部で比較的大きな試料も調整可能です。 ・包埋樹脂で研磨仕上げした試料も、平面イオンミリングでご対応いたします。
価格情報
- 観察・分析内容によって価格が変動しますので、お気軽にお問い合わせください。
納期
用途/実績例
・はんだのボイド・クラック断面観察 ・合金層の高倍率観察(メッキ・はんだ) ・合金層の断面観察・成分分析・マッピング ・アルミ鋳造品の非破壊でのボイド観察・体積計算 ・鉄鋼・アルミ合金の成分分析・材料判別(材種判定) ・溶接部の溶け込み量の観察・測長 ・金属材料のメタルフロー観察 ・金属材料の結晶状態の観察及びEBSP用の前処理研磨 ・非破壊(X線)でのメッキ膜厚調査
カタログ(2)
カタログをまとめてダウンロード企業情報
開発品の信頼性を評価する技術サービスを主な業務としています。 規格・規定通りの評価データのご提供だけでなく、評価目的に最適な手法・条件・設備のご提案や、規格外評価のためのオリジナル設備・治具の設計製作にも対応しています。 また、計測・試験・分析の3つの評価技術を複合的に取り扱っていますので、多様な設備を横断する複合業務や、より多角的な評価方法のご提案も可能です。