3次元アトムプローブ装置改善事例
◆◇◆経緯◆◇◆ 3次元アトムプローブ装置(3D-AP)において、Tip(アトムプローブ分析では 試料表面に高電界を加えるために針状の試料を用いる)表面からの電界蒸発を、 従来の高圧印加ではなく、レーザー照射により行う事となった。 その為、Tip先端にレーザーを局所的に照射する必要がある。 しかし、FIM像(原子)を安定させる為に用いている冷凍機の振動により、 Tip先端へのレーザーの照射位置を確定する事が困難となっていた。
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◆◇◆対処法◆◇◆ 冷凍機の先端部に直接Tipホルダーを取り付け冷却していた為、 どうしても振動を拾ってしまう機構になっていた。 そこで今回は振動をなくすために、冷凍機とTipを分離させ、 冷凍機の振動を拾わない構造へと改良を行った。 ◆◇◆構成◆◇◆ ◆固定方法 冷凍機と独立したフランジよりスタットを設け固定。 ◆冷却方法 冷凍機先端より銅板を用いてTipホルダー固定用の治具の冷却行う。 Tipホルダーの冷却は、冷凍機の先端よりブレード(Ag)を用い冷却を行う。 ※最小部材のみを冷却する事に変更 ◆◇◆成果◆◇◆ 今回の改良により、Tip先端がほぼ無振動に近い状態となり、レーザーを 局所的に照射する事が容易になった。また、冷却部を最小範囲とした事により、 冷却能力のアップが実現出来た。
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