糖に色を付ける分子を創り出す
キーワード:分析試薬 分子認識 超分子化学 金属錯体 ナノ粒子 発光 色素
生体内には様々な種類の糖が存在する。これらはそれぞれ、生命の維持のために必須な役目を担い、常に体の中を巡っている。そのため、体内における糖のバランスの崩れは、今日の我々をおびやかす重大な疾患へと直結してしまう(例:糖尿病など)。つまり、糖の量を測る技術の開発は、人体の不調を早期発見するために重要である。 このような技術を開発するために、私は、糖と結合して光る分子である「分析試薬」の設計を行っている。私の研究では、様々な骨格(有機色素、金属錯体、超分子錯体、ナノ粒子など)を基盤とすることで、シンプルな構造で、優れた検出能力を持つ分析試薬を開発している(図1)。これまでに、数多くある糖の中でも、D- グルコース(血糖)だけを光らせる超分子錯体型の分析試薬を開発することに成功した(図2)。この技術に基づくことで、糖尿病を早期発見するための診断システムを開発することに繋がると考える。
- 企業:埼玉大学 オープンイノベーションセンター
- 価格:応相談