単位投与製剤に対する連続凍結乾燥プロセス中の熱画像を用いた製品温度のモニタリングと制御 - Aug 2019

近年、製薬業界では治療用タンパク質やワクチンといったバイオ医薬品の開発が急速に進んでいます。
これらの医薬品は水溶液状態での安定性に課題があるため、凍結乾燥(フリーズドライ)が長期保存のための必須技術として広く使われています。
従来の凍結乾燥は複数のバイアルを一括で処理するバッチ方式で、処理時間が長くコストも高いのが現状です。
さらに、凍結工程の制御が難しく、バイアルごとに氷の結晶サイズが異なるため乾燥速度にばらつきが生じ、品質の均一性確保が課題となっています。
また、乾燥室内の熱の分布も不均一なため、製品の崩壊リスクや品質ばらつきが懸念されています。
こうした課題を解決するために、近年では「連続凍結乾燥」という新しい製造技術が登場しました。この技術は原料の連続供給と製品の連続排出を組み合わせることで、処理時間の短縮、コスト削減、小型設備化を実現。さらに、バイアル間の品質差を減らし、均一で安定した製品を効率的に生産可能にしています。
この画期的な技術は、2019年の技術紹介からRheaVita社がさらに商用化を進め、2025年3月には、GMP対応のシステムが、ベルギー本社に導入されました。

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Product Temperature Monitoring and Control via Thermal Imaging during Continuous Freeze-Drying of Pharmaceutical Unit Doses