100%植物由来の炭素からなる高機能ポリアミド11 : PA11(ナイロン11)をベースとする高機能ポリアミド
食用植物が育たない荒地でも栽培が可能な「トウゴマ」の種子「ヒマシ」を絞ることで「ヒマシ油」を得ることができます。 アルケマは、ひまし油を化学処理することで11-アミノウンデカン酸(PA11モノマー)を合成し、世界で唯一ポリアミド11(PA11、ナイロン11)をRilsanとして製造販売しています。 Rilsanは、社団法人日本有機資源協会の定めるバイオマスマークを取得し、日本バイオプラスチック協会の定めるバイオマスプラスチックに認定され、ポジティブリストに収載されています。 Rilsan(PA11)は良好な結晶性を有するため、同様な特性を有するPA12(ナイロン12)と比較して「耐薬品性」「耐衝撃性」「耐熱劣化性」に非常に優れています。 Rilsanは、以下の優れた特性から、60年以上様々な用途に使用されています。 -低密度 (1.03) -耐磨耗性、耐傷つき性 -広い使用温度範囲 (-40℃~150℃) -耐候性 -優れた機械強度 -耐熱性 -柔軟性 -成形加工性 -耐薬品性 -低吸水率
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基本情報
押出グレードは、高い溶融粘度を有しているため、工業用途の使用に耐えうる小さい公差でチューブを押出成形可能です。Rilsan製のチューブは、柔軟かつ優れた耐薬品性をも有しているため、燃料チューブ、空圧ブレーキ・ライン、自動車用/産業用冷却ホース、下水の配管、家庭用ガス配管、油圧管、食品や医療用チューブなど、様々な工業分野で広く用いいられています。 Rilsanは、約90~100℃での連続使用温度で、-40℃(しばしば-60℃)でも優れた耐衝撃性を維持します。 Rilsanは、流動性、結晶化速度が速く、成形温度域が広いため、射出成形性に優れます。 またRilsanに強化材を添加することにより、さらに以下のような特徴を付与できます。 1)圧縮強度が大きくなる 2)曲げ弾性率が高くなる 3)熱変形温度が高くなる 4)線膨張係数が小さくなる Rilsanは、PA6、PA66と比較して、吸水率や収縮率が小さく、表面平滑性に優れているため、自動車部品、電気製品のコネクター類等様々な工業用途に適しています。
価格情報
数量・グレードにより価格が異なりますので、お気軽にお問い合わせください。
納期
用途/実績例
Rilsanは、押出成形、射出成形などほとんど全ての成形加工が可能です。 自動車用途、一般産業用途ともに数多くの製品に使用されていますが、特に自動車用途としての歴史は古く、燃料や冷却液のチューブ、トラックのエアブレーキチューブ、クイックコネクター部品等に長年にわたって安定的に使用されています。 塩化亜鉛などのPA(ナイロン)が劣化しやすい塩に対して極めて安定であり、建材用途にも使用され始めています。 また、軽量性と靭性を備えているため、スポーツシューズなどにも採用されています。 さらに近年は、安定的に入手可能な植物由来プラスチックであることから、環境配慮型製品への適用が活発化しています。
ラインアップ(26)
型番 | 概要 |
---|---|
BMN O | 射出成形用 非強化非難燃標準グレード。ナチュラル色(乳白色)。密度: 1.03、融点: 189℃。引張強度: 41 MPa 、引張伸度: >200 %、 引張弾性率: 1280 MPa。 |
BMN O P20TLD | 射出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(ナチュラル) |
BMN O P40 TLD | 射出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(ナチュラル) |
BUM30 O | 射出成形用 ガラスビーズ強化非難燃PA11グレード(ナチュラル) |
BZM8 O TL | 射出成形用 ガラス繊維強化非難燃PA11グレード(ナチュラル) |
BZM23 G9 | 射出成形用 ガラス繊維強化非難燃PA11耐磨耗グレード(黒色) |
BZM30 O TL | 射出成形用 ガラス繊維強化非難燃PA11グレード(ナチュラル) |
BMN Noir TLD | 射出成形用 非強化非難燃PA11耐侯処方グレード(黒色) |
BMN Y TLD | 射出成形用 非強化非難燃PA11高摺動グレード |
BSR30 | 射出成形用 炭素繊維強化非難燃PA11導電性グレード |
BZM30 Noir TL | 射出成形用 ガラス繊維強化非難燃PA11グレード(黒色) |
BMN G8 TLDA | 射出成形用 非強化非難燃PA11高摺動性飲用水用グレード(WRAS認証材) |
BZM30 TLDA | 射出成形用 ガラス繊維強化非難燃PA11飲料水用グレード(WRAS認証材) |
MB3000 NAT | 射出成形用 非強化ノンハロ難燃(HFFR)PA11、ケーブル被覆可能(ナチュラル) |
BESN Noir TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11グレード(黒色) |
BESN Noir P20 TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(黒色) |
BESN Noir P210 TL | 押出成形用 非強化非難燃P11可塑化グレード耐熱老化処方(黒色) |
BESN Noir P40 TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(黒色) |
BESN O P20 TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(ナチュラル) |
BESN O P210 TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード耐熱老化処方(ナチュラル) |
BESN O P40 TL | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード(ナチュラル) |
MB3610 NAT | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード高柔軟性耐衝撃性処方(ナチュラル) |
BESV O A MED | 押出成形用 非強化非難燃PA11医療用グレード(ナチュラル) |
BESV O A FDA | 押出成形用 非強化非難燃PA11FDAグレード(ナチュラル) |
BESN O P20 TLO | 押出成形用 非強化非難燃PA11可塑化グレード 低オリゴマー処方 (ナチュラル) |
BESN Noir P212 CTL | 押出成形用 「導電性」非強化非難燃PA11可塑化グレード (黒色) |
カタログ(5)
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企業情報
アルケマ株式会社は、フランスの化学品メーカーであるアルケマグループの日本法人として、東京に本社を置き、京都のテクニカルセンターと二拠点で事業を展開しています。 アルケマグループは、1960年代後半より日本国内で事業を開始し、1974年に日本法人「日本ペンウォルト株式会社」を設立、アトフィナ・ジャパン株式会社を経て、 2004年10月にアルケマ株式会社として発足いたしました。 アルケマ株式会社は、日本におけるアルケマグループの販売拠点として、世界各地の生産拠点で厳重な品質管理のもとに製造されたアルケマ 製品を輸入・販売しています。 また、1993年に設立した京都テクニカルセンターは、 - 製品開発 - 用途開発 - アジア・パシフィック全域のお客様のためのテクニカルサービス にも従事し、アルケマグループのコーポレートR&Dのリエゾンオフィスの機能も有しています。 今後、世界に認められた高品質かつ安全な化学製品の販売を通じて、日本のお客様、社会からも信頼される化学企業を目指して参ります。 なお機能性樹脂事業部は、以下の機能性ポリアミド製品を取り扱っています。