大きな比表面積を有するκ相を含む酸化物からなる酸素吸蔵材
自動車等の排気ガスの浄化に用いられる三元触媒の雰囲気制御材料として、OSC(Oxygen storage capacity)に優れたCeO2-ZrO2系複合酸化物が使用されている。CeO2-ZrO2系複合酸化物のなかでは、κ相(立方晶パイロクロア類似構造)は最も高いOSCを示すことが知られている。しかし、κ相の合成プロセスに高温が必要であることに起因して、比表面積が著しく低下してしまい、κ相の実用化が難しいという課題があった。本発明では、従来よりも低温の合成プロセスによって比表面積の減少を大きく抑制したκ相を含む酸化物からなる雰囲気制御材料を提供することが可能になった。複合酸化物の合成時に、Fe酸化物を添加することで低温化を実現する。本合成プロセスによる材料は、κ相に帰属する明瞭なXRDパターンを示し、比表面積が3m2/g以上であることを特徴とする。これはκ相の実用化の可能性を示し、排気ガスの浄化能力向上が期待される技術といえる。
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