黄体形成ホルモンをターゲットとする新規メカニズム
腹圧性尿失禁症(SUI)は若年から高齢者まで広く罹患し、生活の質を著しく低下させる疾患である。従来はエストロゲンの減少が原因と考えられてきたが、エストロゲン補充療法は十分に奏功しておらず、現時点で第一選択となる有効な内服治療薬がないため、新規治療薬の開発が期待されている。発明者らは、根治的前立腺摘除術前の血清黄体形成ホルモン(LH)濃度が高い患者において、SUIの予後が悪いことから、LHが排尿機能に重要な役割を果たしていると考えた。 この仮説を検証するため、子宮を切除することで閉経状態を再現し、LHが上昇したモデルラットに、ゴナドトロピン放出ホルモンGnRHアンタゴニストであるデガレリレックスまたはセトロレリックスを投与したところ、LHが抑制され、尿道圧が改善されることが明らかとなった。この結果から、SUIとLH上昇に関連があることを見出され、LHを抑制するGnRHアンタゴニストが新規治療薬になる可能性が示された。
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