光渦二色性を測定できる技術を確立!
円偏光をキラル物質に透過させると、右円偏光と左円偏光に対して吸収の大きさが異なるという現象(円二色性)が知られている。一方、光渦はスピン角運動量を有する円偏光とは異なり、軌道角運動量を有する。円偏光のスピン量子数s = ±1 に対して、光渦のトポロジカルチャージ I は、l = ±1,±2,±3,… と理論的に無限の値をとり得る。このような軌道角運動量の多様な自由度を活用することで、円二色性では困難であった物性評価やキラリティの識別、光学応答に対する新たな観測手法(光渦二色性)が実現可能になることが期待されている。しかしながら、従来の光渦発生装置では、低周波(100Hz以下)でしか左右の光渦の変調ができない。低周波の左右変調はノイズの影響を大きく受けるため、結果としてSN比が悪く、光渦を使った十分な分析や測定が困難であるという課題があった。 本発明では、光学系を工夫することでノイズの影響を受けにくい高周波(約50kHz)での光渦の左右変調を実現した。本発明により、光渦を用いた高精度な測定が可能となり、これまで観測できなかった物質の新たな物性の発見や、物性評価、キラリティー識別が可能になることが期待される。
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