ノボラックレジスト 材料とプロセスの最適化
古くて新しい、未だ大量に使用されている「ノボラックレジスト」を初詳説
半導体,液晶デバイスは,リソグラフィー工程を複数回繰り返すことで製造される。この数十回の繰り返し工程中で,最先端の微細パターンが必要とされるのは,ゲート工程などわずかであり,大部分は線幅の太いパターンが使用されることである。この太いパターンにノボラックレジストが使用されているのである。もちろんデバイスによっては,ここにKrF(248 nm)用化学増幅型レジストが使用される場合もある。 よって,半導体デバイスにおいて,線幅の太い工程は,すべてではないにしろいまだにノボラックレジストは使用されており,しかも結構な量が使用されている。 また,中国等の新興国における半導体デバイス製造では,旧世代のデバイスを製造しており,当然ここではノボラックレジストが使用されている。 さらに液晶製造では,すべての工程(5工程)でノボラックレジストが使用されている。工程数についてはハーフトーンマスクの使用により4工程のデバイスメーカもあるようである。高感度・高解像のレジストである化学増幅型レジストの導入も検討もされているようであるが,基板サイズが半導体に比較しけた違いに大きく,使用環境の制御が難しいため実用化には至っていない。
- 企業:S&T出版株式会社
- 価格:1万円 ~ 10万円