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EV化社会において、モータは性能の重要さだけでなく材料資源調達のリスクを伴うという、電池と同様な立ち位置におかれています。そこで本書では、第1章では重希土類等の低減、第2章ではモータの構造や軽量化・高回転化、第3章では電磁鋼板の高性能化や替わりとなる磁性材料、第4章ではモータと材料のリサイクル、第5章では評価・解析、の5つの観点から、資源対策技術を企業、大学の第一線技術者・研究者に解説いただきました。EV用モータがおかれている資源面の位置づけ、その解決のための技術アプローチ、現状の技術課題と将来展望を見とおす資料としてお役立ていただければ幸いです。
性能向上のための異種材料界面の制御、界面で発現する現象や機能と活用技術について、基礎から最先端研究動向までまとめた書籍です。各分野の第一人者、新材料の界面研究を先導する先生方にご執筆いただくことにより、目指す性能・機能、課題、研究の方向性が具体的に示されています。研究フィールドや応用対象などの専門を超えた、新たな知見・発見を得ていただければ幸いです。
資源循環型社会実現に向け、生産・成形・流通・販売・消費・コミュニティーそれぞれの立場で取り組めるプラスチックのマテリアルリサイクル、リサイクル材料・バイオマス素材利活用を中心に専門の方々にご執筆いただきました。資源循環型社会を実現するためにどのような仕組が必要か、課題はどこか、その現実解やヒントを本書で見出していただければ幸いです。
本書は標記のタイトルで広く、x/zEVやリチウムイオン電池に関わる、ビジネスのニーズとサプライ(需要と供給)の側面から、最近の動向を見据えた「ビジネス資料集」をイメージした内容である。元より、筆者が結論を示して方向付けをするものでもない。可能な限り新しいデータを数字で集めて、時系列でまとめて、読者のアクションプランの参考資料として頂きたい。 前半ではBEV、PHEV、HEVを主体にし、各国ごとに異なるx/zEVの内容を整理して示した。これらの区分に沿った、2030年ないし2035年の最終時点における、ICE廃止の目標を一覧した。次に国と地域別の製造・販売実績を、可能な限り直近の12ヶ月の数値データを元にまとめた。この数値と最終時点の大きなギャップが、これからの壁となって行く手を阻んでいると見える。 このギャップへのチャレンジは、国や自動車メーカーに依って多種多様であり、多くの競業や協業関係が出来つつある。各社の主要BEVモデルも、開発レベルを脱して、性能の向上と独自性の展開に入っている。2022~23年段階の主要モデルの、走行性能を比較し、充電システムと安全性の諸課題を扱う。
本書は、6G/7Gで重要な役割を果たすことが期待されるキーデバイス、要素技術について概観することを目的としている。システムコンセプトからデバイス技術、信号処理技術、伝送技術など、各分野の第一線で活躍の専門家に各節を執筆いただいた。6G/7Gはハードウエア的な視点では、光無線融合とテラヘルツ通信によって特徴づけられると考えている。第1章では光無線融合システムの動向やシステムコンセプト、そこで必要となる信号処理などを解説する。第2章は光無線融合を支える電子デバイス、光デバイスの概要や動向をカバーする。第3章ではテラヘルツ波無線通信に関して、化合物半導体による高速電子デバイス、テラヘルツ波帯伝送システムの実証例や、将来的にテラヘルツ波帯への適用が期待されるメタサーフェスまで、幅広い技術分野について、最新動向や今後の展望についてとりまとめた。
本書『次世代パワーエレクトロニクスの課題と評価技術』では,現在の主役であるシリコンパワー半導体,ならびに次世代パワーエレクトロニクスの中心となるワイドバンドギャップ材料による次世代パワー半導体デバイスを軸に編集された。半導体結晶からデバイス設計,プロセス装置,高耐熱実装技術だけでなく,その材料特性,デバイス特性等の最新評価技術,さらには最先端シミュレーション技術についても詳細に紹介している。今後の伸長が大いに期待できる車載機器や通信機器応用だけでなく,家電・鉄道を含めた産業機器への展開を視野に詳細に解説しており幅広い内容を網羅することができた。脱炭素社会の実現に向けて次世代パワー半導体デバイスの普及をいかに拡大させるか,本書が役立つことを大いに期待したい。
BAWおよびSAWの弾性波デバイスを解説したこれまでの本では、新構造SAWデバイス,高周波SAWデバイス,高周波板波デバイス,高周波用単結晶BAWデバイスなどについてはほとんど記されていない。本書ではそれらに加え,BAWやSAWを学ぶための基礎的な内容,開発・実用化に従事された執筆者による実用化されたデバイス,今後期待されるデバイスなどについても記されており,豊富な内容になっている。御多忙にもかかわらず御執筆いただいた方々には,深く感謝致したい。本書が新しいヒント,アイデア,あるいは新製品開発などにつながれば,非常に大きな喜びである。 (門田道雄「はじめに」より抜粋)
本書は,高分子の延伸に関わる最新の研究事例を集めたものであり,延伸の基礎科学から工業プロセスに至る幅広い内容が含まれている。 <中 略> 延伸に関わる理解が十分には進展していない状況下で新規な計測法を駆使した取り組み,新しい材料への取り組みなどで新鮮な知見が蓄積されつつある。多くの章で充実した内容とともに力の籠ったイントロダクションを提供されているのは各々の著者の延伸に対する思い入れの深さを物語っている。一方,繊維,フィルム,ボトルの製造に関わり,基礎実験,実際の製造プロセスの双方について,最先端の情報,現場でしか分からない生々しい情報が提供されている点も本書の大きな特徴になったと考えている。本書が延伸に関わる研究・開発の進展に少しでも貢献できれば幸いである。 東京工業大学 鞠谷 雄士(「まえがき」より抜粋)
「車内の安全性」を高めるモニタリング技術が注目されるとともに「車の中で過ごす空間を最適化する」ため、AIやソフトウェア技術を駆使した車載インテリアのスマート化が加速しています。本セミナーでは車載インテリアセンサー市場を牽引するドライバー・モニタリング・システム、乗員監視システム、HMI、HVACおよび電動化でコア要素となるバッテリーのモニタリング技術について自動運転やAI、ソフトウェア技術との相関性についての議論も交え、様々な視点から発表を行います。
世界で脱炭素化の流れが加速する中、水素が期待されている。短期的にはブルー水素(化石燃料+CCS)の活用が見込まれるが、長期的にはグリーン水素(再エネ由来)も求められる。グリーン水素は主にPower to Gasによって製造されるが、Power to Gasはまずは再エネの系統統合の文脈で捉える必要がある。水素の利用形態としては、水素の直接利用の他に、水素を合成燃料に変換して利用するオプションもある。合成燃料がCO2を必要とする場合、CCU(Carbon Capture and Utilization)やカーボンリサイクルとも関係する。カーボンニュートラル実現に向けて、Power to Gas、合成燃料、CCUに関する国内外の動向を紹介しつつ、これらの技術の可能性や課題を展望する。
風力発電は、太陽光発電と異なり、風車、軸受け、変速機、発電機等の、2万点の部品から構成されるモノづくりの集積であり、風車に用いる炭素繊維をはじめとして、日本企業が素材・部品の強みを持っている。しかし、世界最大の風力発電国は、米国を抜いて中国となり、中国は国内メーカーの育成に力を入れている。中国企業、インド企業の台頭、先行する欧米企業の洋上風力発電事業強化により、風力発電における発電効率向上、価格競争が熾烈となっている。日本は、風力発電事業から撤退する企業もあり、時間がかかる環境アセスメントの規制、立地の制約、送電系統の空き容量の制約、漁業権等から、期待されていたほど風力発電の開発が従来は行われていない。しかし、東京オリンピック後のインフラストラクチャー戦略分野の主役として、年間1兆円を超える日本の風力発電市場の成長への期待がかけられている。陸上風力発電、洋上風力発電が、日本および世界において、どのように成長するのか、日本企業にとっての今後のビジネス・チャンスの可能性について分かりやすく解説する。
2020年からのコロナウィルスの全世界的な蔓延により、世界各国は人的・経済的に甚大なダメージを受け、2021年末になりようやく回復の見通しがみえつつある状況にある。このような中において、地球温暖化ならびに大気汚染対策のための自動車の電動化(xEV)をはじめとした脱炭素社会実現は人類にとって「待った無」の課題であることに変わりはない。EVをはじめとしたパワエレ製品の性能を決める基幹部品であるパワーデバイスでは、新材料SiC/GaNデバイスの普及が大いに期待されている。しかしながら現状では、性能、信頼性、さらには価格の面で市場の要求に十分応えられているとは言えない。本講座では、SiC/GaNパワーデバイスを広く市場に普及するためのポイントは何かについて、強力なライバルであるシリコンデバイスの最新動向を横にらみしながら、わかりやすく解説したい。
本講演は2022年初頭に、S&T出版社から発刊予定の本、「EV用電池と電池材料のサプライ・チェーンSC」の主要な項目を、講演型式に編成した内容である。左記の本の調査と下書きは2021年秋頃から進めていたが、EVとEV用電池、更にはそれら原材料のサプライ・チェーンSCの問題が大きな課題となって押し寄せて来た。 最近の情報で元も大きかったニュースは、12月14日のトヨタ自動車の発表、EV350万台(2030年)である。それに要する電池は新たに2兆円の投資で、280GWhの総量である。トヨタに限らず、VW社は240GWhを内製するとの発表である。 本講演では第1部のEV台数2030/35と第2部の電池増産計画を軸に、それらに必要な正・負極材ほかの電池部材のSCを可能な限り数値で試算し、ニッケルやコバルトの鉱産開発事例を含めて考察したい。また正・負極材などの選択も、電池のコストダウン重視から、従来とは流れが変わった様にも見える。更には新規な全固体電池の材料マーケットの立ち上がりなども触れたい。
光ファイバ通信や光計測・センシングを支えるキーデバイスの動作原理から最新研究の動向まで解説します。光デバイスになじみのない方にも理解していただくために、波長、位相や偏光などのフォトニクスの基礎についても説明いたします。光変調器の理解には数学的表現が多少必要になりますが、本セミナーでは直感的に理解していただくことを目標とします。操作が簡単で変調器の出力信号の変化を見ることができるシミュレーションソフトウェアを使って動作原理を見ていただきます。本セミナーを通して、光変調器を使った応用システムを開発設計するために必要な知識を身につけていただくことをゴールと設定します。
レトルトパウチ製品は、在宅時間の長時間化に対応する形で流通量が増加を続けている。日本市場においては現在のコロナ禍で再び堅調推移を取り戻している。また今少なくとも2023 年までは年率2~3%の成長率継続は可能であると推定されている。日本市場の場合、圧倒的中心となる「レトルトパウチ食品」を見ると、「透明バリアーフィルム構成レトルトパウチの成長率進展」が続いている。また、韓国は、国内需要以外にインドなどへのパウチ輸出が活発化している。タイでは、パウチ輸入で必要量を補い、それらを合わせることで「レトルトパウチ食品(最終製品)としての世界への輸出基地」としての役割を果している。北米ではこれまでレトルト殺菌の流れとして「缶詰→リジット容器」傾向だったが、近年パウチタイプが見直され、増加を続けている。特にベビーフード用途が占める構成比が高い。欧州市場は、環境対応パウチ実現のトライアルとして、「ペットフードにおけるモノマテリアルパウチ」が表面化した。
近年、めっき技術はエレクトロニクス産業における基盤技術として、その重要性が確立されています。半導体デバイスや高周波用プリント基板およびMEMSなどのエレクトロニクスにおいては、主に、配線形成技術として実用化されています。また、高精度な配線やプラグ構造を形成するにはリソグラフィ技術が必要です。この技術では、レジストマスクで設計された領域に限定してめっき層を形成します。レジストマスクはエッチングマスクとしても用いられます。めっきによる配線形状の制御には、レジストマスクの高精度化が不可欠です。本セミナーでは、CuやNiなどの配線材料のめっき技術、およびリソグラフィ技術の基礎およびレジストマスクの高精度化について講演します。また、マスク変形やマスク剥離などのトラブル解決法についても解説します。本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日々のトラブル相談にも応じます。
2021年初から問題視されている車載半導体不足は自動車業界に大きな影響を与えているが、重要なのは不足問題を解消するだけではない。今後CASEの普及によって車載半導体の構成が変化し、サプライチェーンも変わる可能性があるので、今からその準備を行うことも重要である。
転がり軸受は、日本人の食生活に例えて“機械の米”と呼ばれることもあり、機械システムを構成する上で欠くことのできない機械要素です。機械設計においては、転がり軸受を機械の仕様に合わせて選定することが仕事となりますが、基礎的な条項をしっかり理解していないと、大きなミスにつながります。 最近では、インバータによるモータの回転速度制御が普及するにつれて、家電品でも電食が見られるようになりました。電食は機械的な損傷ではありません。また、転がり軸受の内部を電気が流れるような設計は本来していないはずですので、電食が発生するとその原因はよくわからないことが多くありました。このセミナーでは、電食が発生する条件、リッジマーク成長過程の観察、電食を防止する方法を説明いたします。転がり軸受の電食に特化したセミナーは珍しいと思います。参加者の皆様にとって有意義となるセミナーにしたいと考えております。
5Gのサービスがはじまったばかりですが、すでにBeyond 5Gや6Gに向けた議論が本格化しています。Beyond5G/6GではTbps級超高速伝送をどこでも、何にでもつながるといった機能が期待されています。ユーザと基地局を結ぶ無線技術と基地局間のネットワークを支える光ファイバ通信技術を高度に融合していくことが重要となります。光ファイバ通信は大陸間をむすぶ長距離通信から、データセンタ内やチップ間通信など応用範囲を広げています。一方、無線通信はその柔軟性から利用が拡大していますが、既存の電波帯域はすでに様々なサービスに用いられており、周波数資源の逼迫が課題です。本セミナーでは、これまで広く使われてきたマイクロ波に加えてテラヘルツ帯までを統合的に活用する無線伝送技術と光ファイバを含む多種多様な伝送メディアを融合するための技術を、ハードウエア・モノづくりの視点から取り上げたいと思います。
地球温暖化対策として世界的にエンジン車の販売禁止が検討され,近い将来,電動車のみが販売できるようになるように伝えられている.さらに,わが国でもエンジン車の販売禁止などが取りざたされている.それに伴い、電動車(xEV)の研究開発が活性化している。電動車のキーコンポーネントは,モータ,パワーコントロールユニット(PCU),バッテリである.このうち,モータの性能は車の性能に直接影響する。すなわち,モータはすべての電動車xEVのキー技術である. そこで,本セミナーでは,電動車に使われるモータについて,基本技術,高性能化,小型化・高出力化等の技術動向に基づき,それらの技術を解説する.xEVに関連した研究開発に携わる技術者にとって一つの指針となるようなセミナーにすることを目標にしている.
コロナ禍を経て、世界的なカーボン・ニュートラル(炭素中立的)の動きのもと、地球環境保護と経済成長の両立をはかるグリーン・リカバリー政策から、日本も2050年に温暖化ガス排出実質ゼロを表明した。カーボ・ニュートラル時代に期待されているバイオマス発電は、燃料の国内外からの安定調達、日本国内の森林利用と林業振興の新たな出発点にある。 日本企業にとっても、高齢化と人手不足に直面する国内林業の再生、地産地消エネルギーの創出、海外におけるバイオマス発電事業の展開、燃料の安定調達、発電設備の大型化による発電コストの低下等、さらなる飛躍が期待されている。日本の三井物産、住友商事、伊藤忠をはじめとした総合商社、日本製紙等も、海外からの木質ペレット等の安定調達ビジネス、国産木材調達ビジネスに乗り出し、新電力等の新規参入企業も、海外からのバイオ燃料の独自調達を開始し、新たな事業拡大の展望が開けている。2021年以降において、バイオマス発電は、脱炭素に向けてどう発展するのか。バイオマス発電を取り巻く最新動向と今後の事業機会について、資源エネルギーの第一人者が分かりやすく解説する。
「CASE」をキーワードに車の電子化が急激に進んでいます。パワートレインはエンジンからインバータ/モータ/バッテリーに運転はドライブコンピュータに、無線通信は5Gに置き換わり、いずれも大きな発熱を伴う電気・電子デバイスの冷却が信頼性の要になります。これら熱問題に対処するには熱のふるまいを知った上で適切な冷却構造を取ることが重要です。ここでは初心者向けの基礎から最新の熱対策まで詳しく解説します。
本セミナーでは,xEV(電動車=BEV, PHEV, FCV, REEV)市場並びにADAS関連システム部品市場の現状分析から,わが国自動車部品企業の生存戦略を検討する。 まず,BEV(Battery Electric Vehicle)専業のリーディング企業である米国テスラの事業戦略を諸側面から分析することで,同社の急成長を支えた競争優位の源泉とxEV市場の現状を明らかにする。そして,テスラの創業時から現在に至る部品調達動向と,日系,ドイツのバッテリ,モータ等電動車向け基幹部品,ADAS関連部品,電子制御システム構成部品、電気系統部品の取引構造から,xEV, ADAS関連の部品市場の見とおし,および今後期待される領域について考察する。
近年の潤滑油は、その高性能化や多機能化の結果、内容がブラックボックス化する傾向にあり、限られた関係者にしか詳細を知る機会がないのが現状である。講師は49年間にわたり、潤滑油の研究開発、性能評価、製造、品質管理、製品企画、販売、市場調査、教育研修、規格制定、添加剤のマーケティングと技術サービス、機械メーカーとの折衝などを担当してきた。 本セミナーは、これらの実体験を基に、自動車用駆動系・エンジンオイルの中味や実用性能とその評価法、各種材料との適合性などについて解説し、潤滑油に関する実用的な知識を吸収していただくとともに、今後急展開が予想される自動車の電動化が駆動系・エンジンオイルに及ぼす影響についても理解を深めていただくために企画した。また、潤滑油に関連するサプライチェーンの実態と将来展望についても解説する。
ドライバーの認識・学習能力に依存しない、利用時品質を高めるHMIの開発、採用が活発に進められています。本セミナーでは、EV、自動運転、AI、デジタルコックピット、統合コックピット、インテリジェントコックピット、音声エージェントなどのキーワードで表される新しいHMIの技術要素と世界の動向を解説いたします。 第1部では利用時品質、人間中心設計とはなにかとそれを達成する手法、第2部では車載音声インタフェースのリーディングカンパニーから最新のインターフェースと将来展望、第3部では無音声認識インターフェースとして口唇読取手法、第4部では世界主要各国のHMIトレンドを明かにしていきます。
高分子材料の分析・試験方法が示される文献は多く存在しますが、それらを参照しながら実際に測定やデータ解析をする場合、疑問点や解釈に不安が残る点、または知らぬ間に間違ったことをしていないかという心配などが付き物です。本講座ではこのような現状に対応し、講師がこれまで分析や物性評価の現場での実務を通じて得た注意点や誤解しやすい点に関する知見をまとめてお伝えいたします。 【プログラム】 1. はじめに 2. DSC 3. 光DSC 4. FT-IR 5. DMA 6. プラスチックの引張試験 7. 接着強さ試験 8. まとめ
新型コロナウイルス対策として、中国、ドイツは、水素社会を国家戦略に位置づけている。2030年には国内の水素市場は1兆円、2050年には、水素ステーション、燃料電池車、水素発電所をはじめとした水素インフラストラクチャー市場は、日本で8兆円、世界で160兆円、関連市場も含めると270兆円規模という大きなビジネス・チャンスが期待できる。2021年7月21日には、エネルギー基本計画において、電源構成の1%に、炭酸ガスを排出しないアンモニアと水素を利用することを明記した。アンモニアは、水素とともに、石炭火力発電、天然ガス火力発電の炭酸ガス排出削減に有力なエネルギーとなることが期待されている。2050年には、世界のエネルギー需要の24%は、水素エネルギーが占めるという予測も行われている。他方ホンダは、販売台数が1,900台にとどまることから、燃料電池車の販売を中止する。家庭用燃料電池、燃料電池車、燃料電池トラック、燃料電池バス、水素ステーション、水素発電をはじめとした水素エネルギーを取り巻く最新動向と、コロナ後の経済再生策と気候変動対策にかかわる事業のチャンスとリスクについて資源エネルギーの第一人者が分かりやすく詳説。
2021年4月23日発刊 A4判 306頁 カラーコピー製本 調査・執筆 菅原秀一 ○全固体電池で変わること、変わらないことは... ○現在の液系電解質の限界は、性能、安全性とコストか ○研究例は多いが、途中で消えて行く事例が多い、その原因は ○全固体セルの電気化学的なポイント、判らないことが多数 ○イオンPATH形成に、新たな材料系への期待 ○安全性試験の規格は、新たに制定するのか、あるいは無用なのか ○脱炭素世代のEV電池は、液系か固体系か、あるいは棲み分けか ○可能な限り試算の数値で、作用機序とモデルで全固体電池への期待を解説 電子部品としての小型全固体電池は既に量産・販売が開始している。自動車用途で先行しているトヨタ自動車(株)は最近の発表では、2025年を目処に全固体電池車の発売をアナウンスしている。本テーマに関して、極めて断片的な情報はあふれているが、中長期の実用レベルを判断する定量的な、数値情報は乏しい。本書では副題に掲げたアイテムに関して、液系リチウムイオン電池の開発と製造・販売の経験を元に、全固体リチウムイオン電池の可能性も含めて紹介したい。
2021年2月5日発刊 A4判 並製 268頁 接着・接合技術を提供・使用する側双共に、接着・接合あるいは劣化・剥離を科学的に解明・説明する必要性が高まっています。そこで本書では、既存および先端的な接着・接合技術について、1)現象の科学的な解明につながる最新技術と研究成果、2)正しい理解に必要となる基礎、3)説明や製品データを誤解しないための用語や数値の見方を、研究・実務経験豊かな執筆陣が解説・紹介しています。読者の方々が直面する、接着・接合におけるさまざまな課題解決のために本書を活用いただければ幸いです。 <執筆者> 扇澤敏明 / 東京工業大学 堀内伸 / 産業技術総合研究所 森きよみ / 拓殖大学 秋本雅人 / セメダイン(株) 小熊博幸 / 物質・材料研究機構 山口哲生 / 東京大学 荒木公範 / 横浜ゴム(株) 宮田剣 / 山形大学 三瓶和久 / (株)タマリ工業 早川伸哉 / 名古屋工業大学 石神明、黒瀬隆、伊藤浩志 / 山形大学 日野実 / 広島工業大学 河合晃 / 長岡技術科学大学 荘司郁夫 / 群馬大学 並木陽一 / 積水ポリマテック(株)
自律移動、人体・物体検知・操作、VR、AR、ジェスチャ認識などのヒューマンインタラクション等を実現する距離・画像センサの技術とアプリケーション展開を一冊にまとめました。1章では応用場面別の利用実態と要求特性および課題、2章では各方式の距離・画像センサの原理と技術、さらにそれを実現するの要素技術を解説しています。専門外の方でも距離・画像センサの最新動向がわかるだけなく、要求に合った実現手段を考察いただける構成・内容になっています。距離・画像センサに携わる方だけでなく、新しい機器・サービスを推進されるユーザーの方々にも活用いただければ幸いです。
水中や液中における現象の理解や測定は、大気や真空中とは異なる独自のアプローチが必要になります。本書では、界面、挙動、形態、物性、元素、環境、距離、通信など、その目的に合わせた機器・方法の選定から、手順、工夫、陥りがちな注意点、困難なポイント、応用方法、未知・未解決領域での取組事例を、実際に取り組んだ人ならではの視点で解説しています。水中・液中における課題解決・技術開発のヒントにお役立ていただければ幸いです。
本書では,CASEに求められる車両の各種の電子システムを支える電子製品の相互接続に焦点を当てる。相互の物理的接続は,コネクタという部品が依然として主役であり,その信頼性が車両の信頼性を左右するといっても過言でない。そこで,電子製品の接続という事項に注目して,主にハードウェア的な側面から解説をしていく。1章では車載信頼性の概要と取組みの考え方を概説する。2章では高電圧コネクタから,高周波領域までのコネクタに必要とされる基本技術から,接点材料,表面のめっき技術まで最先端の技術を幅広く取り上げた。3章では,各電子製品内の部品実装技術に関する,技術と信頼性について検討している。まずは,はんだ付け技術にける信頼性確保のための考え方と評価技術をしっかり理解してほしい。そのうえで,電動化の主役であるインバータに使われる,パワーデバイスの実装技術における高信頼性設計を詳説している。最近の車両使用年数は長期化しており,電子製品はますます長期寿命を求められており,はんだ接合部の長寿命化も構造設計と工程の実装技術だけではなく,はんだ材料ならびに電子部品を搭載する回路基板材料においても進化し続けており,各材料研究の成果も紹介する。
半導体,液晶デバイスは,リソグラフィー工程を複数回繰り返すことで製造される。この数十回の繰り返し工程中で,最先端の微細パターンが必要とされるのは,ゲート工程などわずかであり,大部分は線幅の太いパターンが使用されることである。この太いパターンにノボラックレジストが使用されているのである。もちろんデバイスによっては,ここにKrF(248 nm)用化学増幅型レジストが使用される場合もある。 よって,半導体デバイスにおいて,線幅の太い工程は,すべてではないにしろいまだにノボラックレジストは使用されており,しかも結構な量が使用されている。 また,中国等の新興国における半導体デバイス製造では,旧世代のデバイスを製造しており,当然ここではノボラックレジストが使用されている。 さらに液晶製造では,すべての工程(5工程)でノボラックレジストが使用されている。工程数についてはハーフトーンマスクの使用により4工程のデバイスメーカもあるようである。高感度・高解像のレジストである化学増幅型レジストの導入も検討もされているようであるが,基板サイズが半導体に比較しけた違いに大きく,使用環境の制御が難しいため実用化には至っていない。
○発刊日2020年1月10日 ○体裁A5 147頁 ○価格:本体 4,200円+税 →STbook会員価格:3,990円+税 ○著者:滝山 博志 東京農工大学 ○主旨:結晶は比較的簡単に析出させることはできますが、結晶純度や粒径分布など結晶品質をうまく作り込もうとすると、操作条件設定などに時間がかかります。また、操作方法の少しの違いが結晶品質に大きく影響してしまうことがあります。そのためラボ実験で結晶を上手く析出できたが実プロセスで結晶化が問題となるため晶析操作は難しいと思われがちです。 増補新版については,晶析の現場で問題となることが多い,結晶多形析出の制御に加え,結晶粒子群の連続フロー製造や,新たな結晶性材料としての共結晶の製造法について新たな章で解説を加えた。 今まで有機合成を専門に研究し、これから晶析を始めようとする企業研究者、晶析を大学で研究している学生に晶析操作が理解でき、結晶品質の作り込みを強化できる教科書です。
光学設計やレンズ技術を数式に頼らず理解したい、市場・応用動向や何が求めらているか等の全体像と将来展望を学びたいう声に応えた、専門外の人が、光学技術と応用市場を学べる本です。自社技術を適用できるか検討したい方や、これから光学設計を学びたい方向けに、市場が拡大する車載やIoTセンサ用途等の光学とレンズについて、技術を理解するために必要な基礎、応用・市場動向とそこで利用されている技術およびその要求特性が解説されています。研究・技術・製造担当の方のみならず、企画・営業に携わる方々にもおすすめいたします。
レンジアップパッケージ(電子レンジ加熱・調理食品用の包装・容器)は、その機能性の高さから、少なくともここ10年間は確実に成長を続けており、今後もその対象となる食品アイテムが増加していくことが確実視されている。特に大手流通系を中心とした「PB食品」では、そのアイテム数が増加推移を続けている。 そこで本レポートでは、日本のレンジアップパッケージの対象となる食品動向と、素材別・機能別・形態別にパッケージ市場の現状と展望を定性的・定量的に明らかにし、さらに最終章に、レンジアップパッケージの採用が本格化していない欧米において、主要な食品機械メーカー、食品メーカー、食品包材コンバーターなどのサプライヤーがレトルトレンジアップを中心としたパッケージをどのようにとらえているかを述べ、現在の市場だけでなく海外における将来展望も伺える内容にした。
最近の自動運転ブームは,ベロダイン社製のLiDAR性能に支えられているといっても過言ではない。ベロダイン社がLiDARを開発したのは,スタンフォード大学チームの要請により,アメリカ国防省が主催した自動運転コンテストに優勝するためであった。アーバン・チャレンジに優勝した後スタンフォード大チームはGoogle に移籍し,現在の自動運転システムのデファクトを築いたのである。日本でも自動運転の実証実験が始まり,LiDAR が大活躍している。しかし,日本製のLiDAR が存在していないため,使われているものはベロダイン社製のものである。そこで,日本でも自動運転のキー技術となるLiDAR 開発の一助となるよう,本書の企画を思い立った。<br> 本書は現在LiDAR関連の最前線の研究者,技術者の方々に執筆を依頼し,基本原理から応用までをカバーしたものである。<br> 速報性を重視したため,LiDARの全てはカバーできてはいないものの,大半の主要項目は紹介できたと思われる。本書が,少しでもLiDAR に関わる研究者・技術者の参考になれば幸いである。
われわれ人間は、外界から得る情報の約80 %を視覚から得ていると言われている。さらに、われわれは、左右の目から得られる視覚情報をもとに外界の3次元情報を得ている。そのため、人間にとって最適な情報提示手段は立体映像を用いたものであるといえる。本書は、このような立体映像の表示技術とこれを利用したユーザインターフェイス技術に関連する内容を一冊にまとめたものである。 本書は、現在の日本における立体映像に関連する最高の叡智を集めたものになっていると確信している。 本書は現在の立体映像技術のスナップショットとなっているが、これらの課題を解決するヒントを与えるものとなれば幸いである。
本書は,炭素繊維及びその複合材料の研究開発においてポイントとなる事項,基本的なコンセプト,種々の評価・解析手法,最先端の製造技術,研究開発動向,将来展望などについて,各方面の最前線でご活躍されている方々からご提供頂いた貴重な情報の集大成である。
本書では,重要構成要素部品であるアンテナと高周波回路について,技術の概要とその開発動向について解説している。そして,ミリ波技術の代表的な応用例として,車載ミリ波レーダやミリ波通信について,その開発動向をまとめ,将来のセンシング技術であるミリ波イメージングについても紹介している。さらに,ミリ波システムの低コスト化のために,アンテナや高周波回路には,高周波基板が用いられ,ミリ波システムの性能とコストを左右する重要な技術であるため,高周波基板の開発事例についても紹介している。高周波基板は様々な企業で開発が進められており,低損失,低コスト,多層化,安定した特性といったキーワードで,高性能化が進められているため,今後も注目すべき分野である。また,システム性能を安定的に維持するため,電波システムでは常に生じる干渉の問題を回避する必要があり,ミリ波の周波数帯特有の電波吸収体の設計について述べている。ミリ波帯では,これらの材料の特性が低周波とは異なるため,アンテナや高周波回路の設計には材料の電気定数の正確な情報が非常に重要である。最後に,材料の電気定数やアンテナ,レーダシステムのミリ波帯での測定技術について述べている。
先輩たちが開拓したマイクロ波に関する貴重な内容は経験談に留まるため、入手することはより困難になっています。そこで、本書は、最高齢98歳の筆者を筆頭に、平均年齢68歳の経験豊かな「熟練研究者」や「熟練技術者」が、マイクロ波加熱の利用できる用途・対象物、マイクロ波加熱固有の効果を得るためのエッセンスと具体的対応法、さらに陥りやすい間違いや欠点までを、広範囲に執筆していただきました。新たにマイクロ波加熱に取り組む方、実践中の方、期待した効果が得られない方に、その原因と対策を知る手がかりとなる、いわゆる「know-how」が詰め込まれた教科書・指南書を目指しました。その内容は様々な分野の読者が、マイクロ波エネルギーの魅力を感じ、創造的に学びやすいように、図、文章、事例を基礎構成として解説しています。各章は、後輩たちへのメッセージも含め、マイクロ波加熱・乾燥・化学・材料において、年を経ても色褪せない内容になっています。本書を繰り返して読み込んでいただければ、この分野の歴史を感じ、技術の参考にできると共に、きっと新しいアイディアが浮かび上がることでしょう。(堀越 智/はじめに より抜粋一部変更)
顔部の感覚は、赤ちゃんから高齢者まで生存・生活に重要な役割を果たしています。そのためにこれらの感覚を上手に活用できれば、エンターテインメント、生活、医療、介護・福祉など多様な場面で新たな体験の実現、付加価値創造、ユーザビリティの向上、行動・生活支援などに大きな可能性を秘めています。そこで本書では「口」「鼻」「耳」部の感覚を単独あるいは複合的に利用するために、先進的な研究者の方々に基礎から多様なアプローチ事例について解説していただきました。「口」「鼻」「耳」部感覚を利用した新たな価値創造に本書を是非ご利用ください。
本書『SiC/GaNパワーエレクトロニクス普及のポイント』では、近い将来のパワーエレクトロニクスの主役となるSiC/GaNパワーデバイスを広く市場に普及するためのポイントは何か、を軸に編集された。デバイス・プロセス技術、実装・応用回路技術だけでなく、自動車・太陽光発電用途での課題と対策、受動部品さらには規格や国際標準化についても詳細に紹介している。さらには今後のパワーデバイスの市場動向についてまで詳しく解説しており幅広い内容を網羅することができた。環境にやさしく、かつ高効率な電力利用社会の本格的な実現に向けて、SiC/GaNパワーデバイスの浸透を加速するには今後何をすべきかに、本書が役立つことを大いに期待したい。(岩室憲幸「はじめに」)
最後に残されたエネルギーの大規模削減技術「蓄熱」の応用展開に必要な材料とシステム両面から解説しました。
2017年は、半導体の量産化が始まって40年となります。それは、GCA社がステッパ(g線NA0.28)を1977年に上市し、それまでのコンタクト・プロキシミティ露光から、縮小投影露光方法に切り替わったことに由来します。ステッパの登場によりパターン寸法の微細化と、半導体の量産性が飛躍的に伸びました。まさに1977年はリソグラフィ技術の飛躍の原点と言えるでしょう。そこで、リソグラフィ技術40年の歴史を振り返り、今後のリソグラフィ技術の展望を考察する著書を、今、この時期に刊行することは意義深いことだと思います。また、リソグラフィ技術の黎明期を知っている著名な研究者の先生方も、リタイアされる年齢でもあり、貴重な経験談や資料が失われつつあります。そこで、パイオニア的な先生方にリソグラフィ技術のそれぞれのターニングポイントについて、それらをどう乗り越えて来られたのか、材料開発の歴史、往時の苦労話などを語っていただきました。歴史を振り返るだけではなく、若い研究者の方々に、研究に夢を持っていただける様な内容に仕上がったのではないかと思っております
塗装・乾燥の課題を解決。回転シャッター・巻取りスノコの資料進呈
大型金属造形や低コストな複合加工に。ロボットシステムの資料進呈
【イプロス初主催】AIを活用したリアル展示会!出展社募集中