一般のフッ素樹脂コーティングでは、付着を防ぐことが難しい高温の接着剤離型。優れた離型力と膜の傷つきに強いコーティング事例のご紹介
■お悩み お客様の接着剤メーカーでは、接着剤をステンレス製のビーカーで撹拌混合しさまざまな製品を製造していました。その際にビーカー内壁に接着剤が張り付いてきちんと混合できないため、非粘着性の良いコーティングが必要でした。 ■背景 お客様では、すでにフッ素樹脂コーティングを使用されていました。しかし、接着剤の撹拌作業は200℃以上の高温で行うことや、ビーカーと撹拌羽根が当たることで、塗膜が剥がれて異物として製品に混入するトラブルがありました。そのため、より非粘着が高く、塗膜が傷によりはがれ難いコーティングを探されていました。 ■採用されたコーティング FSR(フロロスーパーリリース)HR-3110R ■採用の経緯と効果 当初は高温でも膜硬度が高いCHCコートでテストを行いましたが、多少ですが製品の付着や膜の剥がれが発生した為、高温環境で非粘着に優れるFSRでテストを行いました。サンプルでのテスト後、ビーカーに「FSR HR-3110R」を加工。結果、フッ素樹脂コーティングとは比較にならないほど非粘着性に優れ、1カ月程度使用後の塗膜の傷つきや剥がれもほとんどなく、採用していただきました。
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基本情報
■FSR(フロロスーパーリリース) 離型性と「熱時硬度」(高温での膜硬度)を兼ね備えた、フッ素系離型用コーティングです。 フッ素樹脂のなかで、PFAやFEPは溶融樹脂の離型に優れた効果を発揮しますが、使用温度が 高くなると塗膜が柔らかくなり、使用できないことがあります。 また、PTFEは熱がかかった際の硬度低下は低いものの、PFAやFEPに比べて離型しにくい場合が あります。 FSR(フロロスーパーリリース)は、PFAやFEPなみの離型性に加え、200℃以上での使用に 耐える優れた熱時硬度を実現しました。 ■特長 ・溶融樹脂に対する優れた離型性 ・高温条件でも衰えない離型効果 ※詳しくはPDFをダウンロード頂くか、お問い合わせください。
価格帯
納期
用途/実績例
■用途 ・樹脂熱溶着板 ・ヒータープレート ・接着剤等の離型 ・接着剤撹拌容器、羽根、漏斗
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製造装置や機械部品の性能を最大限に引き出すため、 吉田SKTは数百種類の表面処理技術から、お客様だけの「最適解」を導き出します。 ・粘着トラブルによる生産性低下 ・摩擦による製品品質の不安定化 ・腐食による設備の早期劣化 こうした製造現場の課題に、豊富な実績と確かな技術力で応えます。 1963年、フッ素樹脂加工を開始。 1968年には米国デュポン社(現ケマーズ社)とのライセンス契約を締結し、 自動車から医療、航空宇宙まで、2,000社を超えるお客様の製造革新をサポートしています。 さらに2024年にはPFASフリーコーティングを開発するなど、次世代製品の開発にも注力。 持続可能な製造業の発展に貢献します。 名古屋・東京・山口の3拠点体制で、量産から特注品まで柔軟に対応。 一貫した品質管理体制により、確かな品質をお届けします。 製造現場の課題解決は、表面処理のエキスパート、吉田SKTにお任せください。