プラスチックパレットの熱溶着工程でPP樹脂のくっつきによる生産性低下を防ぐには
熱溶着(熱板式溶着)は、プラスチックの部品の接合したい部分を、高温の金属板(熱板)へ接触させてプラスチック表面を一時的に融かし、融けたところ同士を押し付けることで一体化させる接合方法です。 一部のPP樹脂(ポリプロピレン樹脂)製のプラスチックパレットは、上面部と下面部に分かれたものを熱溶着によって一体化することで製造されています。 このプラスチックパレットの熱溶着工程で使用される熱板には、融けたPP樹脂が熱板表面にくっつきにくくするために、ふっ素樹脂の持つ「他の物質がくっつきにくい性質(非粘着性)」を活かしたふっ素樹脂コーティングが施されています。 しかしながら、熱板を使用していくうちに、ふっ素樹脂コーティングは傷ついたり、剥がれたりして、徐々に樹脂がくっつくようになってしまいます。熱板表面に樹脂がくっついてしまうと、次のような問題が発生します。 ・くっついた部分から糸をひくように樹脂が伸ばされて製品の外観を損なう ・くっついて焦げ付いた樹脂が接合部分に混入して接合部の強度低下を招く ・熱板の交換で製造ラインを一時的に停止するため、生産性が低下してしまう
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基本情報
当社のThermo Pro Release(サーモプロリリース)は, お客様の使用環境や使用する樹脂材料に応じて、最適なコーティング仕様をカスタマイズしてご提案することができます。 また、一般的なふっ素樹脂コーティングと比べて、熱板とコーティングの密着性は約3倍で、 被膜が剥がれにくく、長持ちさせることを可能としました。 ~Thermo Pro Release(サーモプロリリース)導入の効果~ ・熱板を交換する頻度が減り、熱板の再コーティング費用を削減 ・熱板交換に伴う製造ラインの停止が少なくなり、生産効率向上 熱溶着工程でお困り事がありましたら、ぜひ当社までご相談ください。
価格帯
納期
用途/実績例
プラスチックパレット製造ラインに Thermo Pro Release(サーモプロリリース)を採用いただいたお客様では、 従来と比較して、コーティングの寿命を約3倍に延長することに成功しました。
詳細情報
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PP樹脂製プラスチックパレットの熱溶着熱板
 
企業情報
日建塗装工業株式会社は、機能性コーティングの受託加工専門のメーカーとして、創業以来79年にわたり、多様な業界のお客様より信頼をいただいてきました。 非粘着性や潤滑性、耐薬品性などのフッ素樹脂の特性を最大限に引き出す加工技術を強みとし、熱溶着工程向け「Thermo Pro Release」や,刃物・精密金型向けの「NonStick STC」など、お客様の課題解決に直結する高機能コーティングを提供しています。 また、近年、フッ素化合物(PFAS)規制の動きをうけて、フッ素樹脂の代用として注目されている「PEEK樹脂」。日建塗装工業は、1999年にPEEK樹脂のコーティング「PEEKCOAT」を世界で初めて事業化。20年以上にわたり蓄積してきた確かな知見とノウハウをもとに、次世代のPEEKコーティングの可能性を切り拓くべく、研究開発により一層注力しております!「PEEKコーティングと言えば日建塗装工業」と言われる存在を目指し、常に第一線を走り続けます! 「技術で信頼を築く、機能性コーティングのベストパートナー」として、日建塗装工業はこれからも高品質・高性能な製品作りに貢献していきます。

