Y5O4 F7膜は表面フッ素量変化が小さいのでエッチング装置のエージング時間を大幅に短縮できます。透過率特性も優れています。
半導体製造工程の一つであるドライエッチングプロセスにおいてウェハ処理を行うと、プロセスガス自体からの生成物やエッチング時の副生成物がチャンバ内壁やチャンバ内のパーツ表面に付着するといった現象が発生すします。これら堆積物の付着によってプロセスの初期と処理後のチャンバ内表面状態が変化することにより、プロセス条件の変動が発生します。このようなプロセス条件の変動を緩和するため、従来技術では製品処理前に類似ウェハを処理して堆積物をコーティングすることによってチャンバ内表面状態を安定させる手法(エージング)が適用されていました。Y5O4 F7膜はY2O3膜に比べてプラズマ処理前後の表面フッ素量変化が小さいのでエッチング装置のエージング時間を大幅に短縮し、装置稼働時間を上げることに寄与します。
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基本情報
イオンアシスト蒸着法によるY5O4 F7膜は、Y2O3とYF3を2元同時蒸着で成膜速度を独立に制御して成膜されています。したがって、組成を自由に制御できますので結晶構造も選択が可能です。フッ素量を変化させ、最適なY5O4 F7膜を形成させています。
価格情報
バッチあたり150-200万円を直径1200mmΦのなかに入る基材数で割った価格が単価となります。
価格帯
100万円 ~ 500万円
納期
※治具によって納期が変動しますので、お気軽にお問い合わせください。
用途/実績例
エッチャーやアッシャー部品(RF window, End Point Detector, チャンバー側面,Shower Plate, ESC, etc.)の保護膜
企業情報
つばさ真空理研株式会社は、長年の半導体業界における経験を活かし、 半導体製造装置部品の保護膜関連の顧問会社として2019年に創業しました。 2021年、これまで蓄積したノウハウを具現化し導入を加速化するべく、 日本で使用される製造装置については耐食性保護膜も供給する 「受託コーティングベンチャー企業」として生まれ変わりました。 高融点金属酸化膜を級密な膜として捉えると、半導体以外にも多くの 応用が広がってきます。 当社は、ニッチ産業の頂点を目指すことで多くの産業に貢献し、 しいては未来の持続的な発展に尽くしてまいります。