改善成功事例 事例2 金属蒸着セル KMDW-Cell
◆◇◆経緯◆◇◆ 従来使用している金属蒸着方法は、ボート式であり、金属膜を蒸着する際に、 100A以上もの大電流を印加している。ボート式は、初心者でも容易に蒸着可能であるが、 大電流を使用することで、膜質に悪影響をもたらす要因と考えられる。 また、蒸着の際の飛散量が激しく、チャンバー内のメンテナンスが頻繁に必要となり、 綺麗な環境での使用は困難となっている。
この製品へのお問い合わせ
基本情報
◆◇◆対処法◆◇◆ 金属蒸着セル・KMDW-Cellを提案した。この蒸着セルは、ルツボ式であり、 タングステンフィラメントを通電加熱することにより蒸着させる機能を有している。 ルツボ容量は、1ccである為、厚膜作製には向かないが、省スペースに多元設置可能な 設計である。ルツボ構成に、コールドリップ方式を採用している為、 材料加熱による吹きこぼれ・回り込みを低減する効果がある。 ◆◇◆結果◆◇◆ 本ユニットは、一般な金属蒸着であるボート式に比べ、使用電流は1/10と大幅に減少した。 蒸着レートは、0.1A/s台にて制御可能であり、緻密なコントロールが可能となった。 また、消費電力が1/10と減少したことにより、有機膜へ発熱が及ぼすダメージが 低減可能となった。また、ルツボ方式の為、指向性に優れた設計となり、 メンテナンスが容易となった。
価格情報
-
納期
用途/実績例
詳細は、お問い合わせ下さい。
カタログ(3)
カタログをまとめてダウンロード企業情報
北野精機の歴史は研究開発用精密機器の提供を通して、 常に最先端の研究分野に貢献し続けてきた軌跡でもあります。 1958年(昭和33年)11月 精密機器の設計・製造・販売会社として設立されて以来、 大学・官公庁の研究所をはじめ民間企業の基礎研究所に 向けた実験機器の開発・製造を手がけ、その優れた品質 と信頼性には高い評価をいただいています。 特に近年、新素材やナノテクノロジー、フラットパネル ディスプレー、高温超電導、太陽電池、原子力、宇宙開発 など産業分野に必要不可欠な超高真空・極低温技術に ついては、他社に先駆けていち早く取り組み、その実験 環境づくりに豊富な技術・ノウハウを蓄積し、高度な性能・ 機能を凝縮した機器の開発・提供に結び付けています。 北野精機では、つねにユーザーである研究者の方々と 密接に連携し、研究・開発目的を的確にサポートする 機器を設計・開発。 部品づくりから各種処理、組立、検査・テスト、装置立ち 上げ、アフターサポートまでの一貫した体制で、高品質 の製品と良質な研究開発の実験環境を提供しています。