【分析事例】加熱による試料表面での金属元素の化学状態分析
2 種類の金属箔を XPS 装置内で加熱し、加熱による金属元素の化学状態変化を評価した事例を紹介します。
【分析試料】 (1) Cu 箔:大気中で加熱して変色させた Cu 箔を分析に供しました。 (2) Ag 箔:大気中腐食により変色した Ag 箔を分析に供しました。 【分析方法】XPS 分析 XPS;単色化 AlKα線(アルバック・ファイ製 PHI5000 VersaProbe II) 各試料とも室温で測定後、そのまま装置内(真空下)で 500℃に加熱し、加熱後に再度測定しました。 【まとめ】 XPS 分析を行うことで、真空下での試料の温度上昇に伴う化学状態の変化を評価することが可能です。 また、カネカテクノリサーチが保有する X 線光電子分光(XPS)装置は、今回行った加熱前後での XPS 測定の他に、加熱しながらの XPS 測定も可能であるため、反応速度が遅ければ、化学状態が変化していく様子を評価することも可能です。