【分析事例】燃料電池用触媒の分析
XPSによる化学状態分析とTEMによる形態観察
燃料電池の電極は、カーボン担体に触媒であるPt粒子が担持された構造をしています。Ptの評価法として状態分析にはXPS分析、形態観察にはTEM観察が有効です。Pt触媒の酸化(被毒)や凝集(比表面積低下)などのPt触媒の劣化についてもこれらの手法で評価可能です。 角度を変えながら撮影した画像を再構築することによりPt粒子の三次元像を得ています。
- 企業:一般財団法人材料科学技術振興財団 MST
- 価格:応相談
更新日: 集計期間:2025年08月20日~2025年09月16日
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XPSによる化学状態分析とTEMによる形態観察
燃料電池の電極は、カーボン担体に触媒であるPt粒子が担持された構造をしています。Ptの評価法として状態分析にはXPS分析、形態観察にはTEM観察が有効です。Pt触媒の酸化(被毒)や凝集(比表面積低下)などのPt触媒の劣化についてもこれらの手法で評価可能です。 角度を変えながら撮影した画像を再構築することによりPt粒子の三次元像を得ています。
TOF-SIMSによる分子構造評価・XPSによる化学状態評価
固体高分子形燃料電池(PEFC) は常温で高出力のため車載用、家庭用コージェネレーション、モバイル用として注目されています。今回は固体高分子電解質膜について、TOF-SIMSでの分子構造評価例・XPSでの結合状態・定量評価例を紹介します。 その他にも、MSTでは雰囲気制御下での解体・各種分析手法を用いた電池材料の総合評価が可能です。
TOF-SIMSによるミクロンオーダーのイメージ測定
ポリエチレン表面に分散した青色色素「Cuフタロシアニン」の分布を調べました。 TOF-SIMS分析にて、1μmの色素系有機物の分布を捉えることが可能です。
SIMS分析によりH、 C、 N、 O、 Fなどを1ppm以下まで評価可能
他手法では評価が難しい半導体基板中のH、C、N、Oを1ppm(約5E16atoms/cm3)以下まで、Fを1ppb(約5E13atoms/cm3)以下の濃度まで検出可能です。実際のFZ-Si中における測定例(図1)とIII-V族半導体のバックグラウンドレベルを紹介します(表2)。III-V族半導体以外にも、金属膜・絶縁膜など各種材料で標準試料をとりえ揃えており、高感度な定量分析が可能です。半導体基板など各種材料のバルク分析や半導体プロセス中のガス成分の混入評価などに最適です。
TEM-EELSにより、微小領域の元素同定・化学状態分析が可能です
電子材料・触媒材料・紫外線吸収剤・光触媒などに用いられる酸化チタン(TiO2)には組成が同じで結晶構造の異なるアナターゼ型とルチル型が存在します。Si基板上に成膜した厚さ20nmの多結晶TiO2試料(写真1)について電子線プローブを約1nmΦ(FWHM)まで絞って測定を行いました。試料から取得したEELSスペクトルは、Ti、 Oともにアナターゼ型TiO2の標準スペクトルと一致しています(図1、 2)。
極浅い領域においてもドーパント分布・接合の評価が可能
デバイスの微細化により、極浅い領域における不純物の深さ方向分布評価の必要性が高まっています。 正確な評価を行うためには、通常よりも低いエネルギー(1keV以下)の一次イオンビームを用いたSIMS分析が必要になります。図1にBF2+ 1keV、 P+ 1keV、 As+ 1keVで注入されたSiウエハを一次イオンビームエネルギー250eV~300eVを用いて測定した例を示します。
高い再現精度で評価可能
デバイスの微細化により、極浅い領域における不純物の深さ方向分布評価が必要とされています。正確な評価を行うためには、通常よりも低いエネルギー(1keV以下)の一次イオンビームを用いたSIMS分析が必要になります。今回、B+を低エネルギーでイオン注入したSiウエハを1keVの酸素イオンビームを用いて、日をまたいで、6回測定した結果から算出したBの面密度の相対標準偏差は3%以下であり、極浅い不純物分布評価においても通常のSIMS分析と同様に高い再現精度が得られることが示されました。
波形解析・Arスパッタによる結合状態の深さ方向分布評価
XPSでは酸化成分(酸素と結合している成分)・金属成分(金属と結合している成分)などの結合状態の評価が可能です。また、アルゴンイオンスパッタリングを併用することにより、深さ方向の結合状態の評価も可能です。 ※ ステンレス表面の不動態皮膜(厚さ数十nm~数百nm程度)について、上記測定を行った結果、(1)表面側にFe酸化成分が多い、(2)Cr酸化成分がFe酸化層の下側に存在、(3)Ni酸化成分はほとんど存在していないことがわかりました。 ※スパッタによる結合状態変化を含むため、相対比較での評価が主となります。
分析を行うサンプルをMSTにお送りいただく際の送り方をまとめました。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。 ◆その他の注意点 ・測定面がわかるようにご指示ください。 ・サンプル表面(測定面)に触れないように注意してください。 ・大気暴露により変質の恐れのある試料の場合には別途ご相談ください。 ・壊れやすいサンプルは緩衝材を入れたダンボール箱で発送してください。
真空加熱/昇温により発生したガスを温度毎にモニターできる質量分析法。水素や水も感度よく確認
TDSは、真空加熱/昇温により発生したガスを温度毎にモニターできる質量分析法です。 TDSスペクトルは、横軸に温度、縦軸にイオン強度を表します。これにより、放出されるガスの脱離量の比較、脱離温度の比較が可能です。また、真空雰囲気下であることから水素や水も感度よく分析することができます。 ・試料から脱離するガス及び圧力と、発生温度の関係を知ることが可能 ・試料のみを加熱できるため、バックグランドが低く、水素、水、酸素、窒素などの低質量分子の高感度分析が可能 ・試料からの発生ガスの成分推定、及び定量(分子の数)分析が可能
XAFSは、物質にX線を照射することで得られる吸収スペクトルを解析する手法です
・試料中の着目元素周囲の局所構造(原子間距離、配位数)や化学状態(価数、配位構造)の評価が可能 ・環境(高温・高圧・雰囲気)を問わず、測定が可能 ・様々な試料形態(固体・液体・気体、薄膜、非晶質物質など)の測定が可能 ・適用可能な濃度範囲が広い(主成分元素から微量元素まで) ・非破壊測定 ・測定方法によっては、バルクだけでなく、表面敏感な測定も可能
照射X線により発生する蛍光X線を検出し、エネルギーや分光結晶で分光することによって、元素分析や組成分析を行う手法です
蛍光X線分析(XRF: X‐ray Fluorescence)は照射X線により発生する蛍光X線を検出し、エネルギーや分光結晶で分光することによって、元素分析や組成分析を行う手法です。 ・測定範囲の全エネルギー(Na~U)が同時に短時間で測定可能 ・未知試料の分析に適している ・非破壊分析 ・特殊な試料を除き、前処理不要、大気中での分析が手軽に行える ・ハンドヘルド型の装置で動かせない大型試料の元素分析が可能
熱履歴を揃えた標準試料の活用提案
ポリプロピレン(PP)などの高分子材料は、大気中で加熱されると大気中の酸素や水分と反応し、分子構造が変化します。そのため、異物や付着物が高分子材料の可能性がある場合、測定サンプルと同じ環境で処理した標準物質を比較データとして用いる必要があります。 熱処理(200℃/30分)によってPP標準物質がどのように変化するかを調べるため、FT-IR及びTOFSIMS測定を行いました。
加熱劣化後のサンプルをLC/MS/MS、TOF-SIMS、TEM+EDXなどで評価可能
リチウムイオン二次電池の開発には、高性能化・長寿命化・信頼性向上などの課題があります。これらの課題を解決するためには、電池の劣化機構の解明が重要です。今回は、温度による劣化機構についての評価のために、加熱劣化試験を行いました。加熱劣化試験後、大幅な容量低下が見られたサンプルについて、電解液をLC/MS/MS、負極表面をTOF-SIMS、負極断面をFIB-TEM+EDXで評価しました。
雰囲気制御下での測定面出し加工により成分の変質を抑制
有機ELを搭載した市販のデジタルオーディオプレーヤーについて、雰囲気制御下で測定面を出すことで加工による変質を抑えて、成分の定性分析を行いました。