SEM装置での歪み評価
EBSD:電子後方散乱回折法
TEM(NBD:Nano Beam Diffraction)のような薄片化加工を行うことなく、バルク状態での測定が可能です。 SEM特有の高い空間分解能を持ち、比較的高い歪み感度を持っています。 また、局所的な格子歪みをテンソルデータとして検出できる可能性があります。
- 企業:一般財団法人材料科学技術振興財団 MST
- 価格:応相談
更新日: 集計期間:2025年11月26日~2025年12月23日
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EBSD:電子後方散乱回折法
TEM(NBD:Nano Beam Diffraction)のような薄片化加工を行うことなく、バルク状態での測定が可能です。 SEM特有の高い空間分解能を持ち、比較的高い歪み感度を持っています。 また、局所的な格子歪みをテンソルデータとして検出できる可能性があります。
急冷凍+SEM観察により、粒子が分散している様子を画像で確認! ★第25回インターフェックスジャパンでデータ展示★
液体に分散させて用いる微粒子の粒径・構造を評価する際、液体を乾燥させて粉体として微粒子を取り出し、電子顕微鏡を用いての測定が一般によく行われています。 しかしながら、乾燥による分散状態の変化や粒子の変形が起こるため、どのように分散しているのかを調べるには不向きな測定法です。 MSTでは、液体試料内で微粒子がどのように分散しているかを直接評価するため、クライオ加工+SEM分析(クライオSEM分析)を行って評価が可能です。
UPS:紫外光電子分光法
半導体では、価電子帯立ち上がり位置(VBM)と高束縛エネルギー側の立上り位置(Ek(min))より、イオン化ポテンシャルを求めることが可能です。 表面有機汚染除去程度のArイオンスパッタクリーニング後に測定を行っています。 ■価電子帯立ち上がり位置(VBM)の決定 価電子帯頂点近傍のスペクトルを直線で外挿し、バックグラウンドとの交点を求めます。 ■イオン化ポテンシャルの算出 イオン化ポテンシャル(I.P.)= hν-W hν:照射紫外線のエネルギー(He I線21.22eV) W:スペクトルのエネルギー幅(Ek(min) - VBM)
TOF-SIMSを用いた樹脂表面の劣化による構造解析
ポリカーボネート(PC)は熱可塑性プラスチックの一種であり、優れた透明性・耐衝撃性・耐熱性などの特長があります。加水分解によって劣化が進み原材料のビスフェノールA(BPA)が生成されることが報告されており、特に太陽電池パネルでは、UV(紫外線)照射によって試料表面がどのように変化するかを把握することが重要です。 以下にUV照射によるPC表面の劣化度合いをTOF-SIMSを用いて評価した事例をご紹介します。
XPS:X線光電子分光法
XPS分析ではX線照射により得られた光電子のエネルギーを観測することにより、物質表面の結合状態評価を行います。金属元素が酸化状態にあるかどうかの評価はもちろん、酸化によるエネルギーシフト(ケミカルシフト)が大きい元素では、複数の価数の存在、及び存在割合についての評価も可能となります。以下に、複数価数評価可能な主な金属元素と酸化物を示します。
XAFS:X線吸収微細構造
配向性有機膜である自己組織化単分子膜(SAM膜)は表面の濡れ性や吸着性といった膜の機能・物性が配向性・配向角によって変化します。 放射光を用いたXAFSでは、ピーク強度のX線入射角依存性を解析することで有機膜材料の配向性・配向角の評価を行うことが可能です。
LC/MSによる成分の定性
樹脂製品などの高分子材料には、可塑剤をはじめとする多くの添加剤が使われています。市販のPVC樹脂に含まれる添加剤の定性を行った事例をご紹介します。有機溶媒に浸して溶出した成分をLC/MSを用いて定性しました。その結果、可塑剤としてDEHP(DOP)およびエポキシ化油脂(可塑剤・安定剤)と推定される成分が検出されました。 標準試料を用いることで、検出された各添加剤成分の定量を行うことも可能です。
SIMS:二次イオン質量分析法
SIMSによる半導体素材SiGeの不純物の定量・組成評価では、分析時に下記を考慮する必要があります。 ●Ge濃度に応じた適切な定量補正を行わないと不純物定量値は本来の値に比べて50%以上異なることがある。定量評価を行うためには各組成に応じた標準試料が必要。 ●SiとSiGeではスパッタリングレートが異なる事が知られている。組成が深さごとに異なる試料においては、深さごとにスパッタリングレートが変化する。 MSTでは、標準試料の整備により高精度な組成分析が可能です。また、検量線を用いることでSiGe各組成における不純物分析およびスパッタリングレート補正が可能です。
GC/MS:ガスクロマトグラフィー質量分析法
WA(ウエハアナライザー)は、φ76~300mmのウエハを昇温加熱することにより、ウエハ表面に付着している有機汚染物質をガス化させ捕集管にトラップする装置です。そのため、デバイス特性への影響や製造上のトラブルの原因とされるフタル酸エステル系化合物や環状シロキサン化合物などを濃縮し、GC/MSで高感度に測定できます。またヘキサデカンによる換算定量も可能です。 ・ウエハ片面の有機汚染物質の評価が可能 ・真空引きが不要なため、揮発しやすい成分も検出可能 ・有機成分を高感度に検出可能(300mmウエハの場合0.01ng/cm2オーダー) ・ヘキサデカン換算による定量が可能
ICP-MS:誘導結合プラズマ質量分析法
ICP-MSを用いたSiウエハ表面の金属汚染評価の目的には、Siウエハ自体の汚染評価以外にも、半導体装置内の汚染評価、Siウエハ暴露による作業環境場の評価などもあり、Siウエハ表面の分析は様々な目的で行われます。ICP-MS分析ではSiウエハ表面の金属汚染量を高感度に取得でき、さらに目的に応じて評価領域を指定することも可能です。
TOF-SIMS、D-SIMS:二次イオン質量分析法
半導体製造工程において、不純物混入は特性や製造歩留まりの低下につながるため、早急な不純物元素の特定および量の把握が重要です。 MSTではTOF-SIMS(Static-SIMS)で不純物元素を定性し、検出された元素をD-SIMS(Dynamic-SIMS)で深さ方向へ定量するという、デバイス中の不純物評価が可能です。 本件では、無アルカリガラス中の金属不純物を測定した事例を紹介します。
熱伝導性の情報から高分子の相分離構造を可視化することが可能です。
SiO2製のプローブ先端にPd がコーティングされており、プローブそのものが電気抵抗体となります。そのため、プローブ先端に電流を流すと温度上昇が起こり、試料表面に接触させると、試料がプローブの熱を吸収します。プローブ温度が一定になるように、プローブに供給する電気量を調整し、その供給する電気量の変化を計測点毎にプロットすることで、測定箇所(材質ごと)の熱伝導性を分布として可視化します。
電解液に含まれる各種成分の定性・定量分析
リチウムイオン二次電池の電解液には、電気伝導率の向上のため、比誘電率の高い溶媒と粘度の低い溶媒が組み合わされて用いられます。また、添加剤や電解質(支持塩)にはLiイオンの輸送のほか、電極表面に被膜を形成する機能があり、様々な性能が求められております。電解液そのものをICP-MSで、 電解液加熱時の揮発成分をGC/MSで、また、電解液の乾固物をTOF-SIMSで評価することにより、溶媒、電解質、添加剤など各種成分の定性・定量分析を行った事例を紹介いたします。